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2022/04/07 15:06
DC専用ファンドの2022年3月の純資金流出入額は約1043億円の流入超過になった。資金流入超過は2020年12月以降16カ月連続になり、流入額が1000億円を超えたのは、2020年1月(1670億円)以来、2年2カ月ぶりのことになる。流入額のトップは先進国株式で413億円と、21年11月(425億円)以来の400億円超えになった。また、バランスが約326億円の資金流入となり、バランス型に300億円以上の資金流入となったのは20年1月(1101億円)以来のことだ。今年1月と同様に、全ての資産クラスで資金流入となった。 DC専用ファンド全体の純資産総額は約8兆8961億円と前月から約5292億円増加し、史上最高を3カ月ぶりに更新した。残高の内訳は、株式ファンド47%、債券ファンド16%、バランスファンド35%という割合で、株式ファンドが1%ポイント高まり、債券ファンドが1%ポイント低下した。(※個別のDC規約では、DC専用ファンド以外のファンドを制度に採用している場合があるため、DC専用ファンド全体の純資産総額は、国内DC制度全体で運用されているファンドの残高とは一致しない) ■資金流入額トップは「野村外国株式インデックスF(確定拠出年金)」 DC専用ファンドの過去1カ月間の純資金流入額ランキングのトップは「野村外国株式インデックスF(確定拠出年金)」だった。第2位に「投資のソムリエ<DC年金>リスク抑制型」が入った以外は、トップ10の9銘柄は、外国株式インデックスファンドだった。 外国株式インデックスファンドへの資金流入が継続しているため、個々のファンドの残高も急速に増大している。資金流入額トップになった「野村外国株式インデックスF(確定拠出年金)」の純資産残高は3月末時点で4075億円になり、DC専用ファンド全499本の中でトップの残高になっている。同ファンドは1年前の残高は2813億円だったため、この1年間で約45%も残高を伸ばした。3年前の2019年3月末は約1732億円だったので、3年間で2.35倍以上に残高を拡大している。 その他の外国株式インデックスファンドも残高が1000億円を大きく超えて大型化してきている。これに比較すると、バランス型の代表格ともいえる「投資のソムリエ<DC年金>リスク抑制型」の残高はわずかに377億円だ。DC専用のバランス型ファンドの中で最も残高が大きい「三菱UFJ プライムバランス(安定成長型)DC」でも3月末時点の残高は2596億円に過ぎない。同ファンドは3年前にDC専用ファンドでトップの残高(1927億円)だったが、そこから3年間で約35%しか残高が伸びていない。2倍以上に拡大した外国株式インデックスファンドとは伸び率に大きな差がある。 ■トータルリターンの上位は引き続きグローバルREITインデックス 個別ファンドの過去1年間のトータルリターンランキングトップは、前月と同様に「DCダイワ・グローバルREITインデックス」になった。第2位以下もグローバルREITインデックスファンドが続いた。第7位に「DCダイワ・グローバルREITアクティブF」、第9位に「DIAMワールドREITアクティブ<DC年金>」が入ったが、この2本のアクティブファンドを加え、トップ10のうち9銘柄がグローバルREITを投資対象にしたファンドになった。 グローバルREITファンド以外で、トップ10に入ったのは、第10位の「野村 世界ESG株式インデックス(確定拠出年金)」だけだった。(グラフは、DC専用ファンドの投資資産別資金流出入の推移)
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