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2022/07/21 16:06
国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF、通貨選択型除く)のうちバランス型ファンドを対象に、22年上半期(1−6月)のリターン上位ファンドを見たところ、トップはBNPパリバ・アセットマネジメントの「BNPパリバ・ブラジル・ファンド(バランス型)」となった。インカムファンドも堅調だった。 ウエルスアドバイザーでは、バランス型ファンドについて、リスク性資産(株式・REIT)の比率に応じて、その低い方から「安定」、「安定成長」、「バランス」、「成長」に分類している。 「BNPパリバ・ブラジル・ファンド(バランス型)」の上半期リターンは30.23%となった。同ファンドは、ブラジル株式と債券(レアル建て)に概ね均等に投資する。22年6月末時点の組入れ比率は、株式47.2%、債券51.4%。ウクライナ情勢の緊迫化を背景にブラジルの主要輸出品目である原油や鉄鉱石の価格が上昇し、レアル高・円安となったことがリターン押し上げ要因となった。 第2位は三菱UFJ国際投信の「三菱UFJ Jリート不動産株ファンド<米ドル投資型>(3カ月決算型)」(愛称:メトロポリス)で上半期リターンは27.39%となった。同ファンドは、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の経済活性化による恩恵が見込まれる国内上場不動産企業の株式及びJ−REIT銘柄に投資する。不動産企業株式とJ−REITへの投資比率は概ね均等とする。加えて、実質的な保有円建て資産に対して、円売り・米ドル買いの為替取引を行う。22年6月末時点の組入れ比率は、不動産株式49.9%、J−REIT50.1%。22年上半期は、為替相場でのドル高・円安がリターンに寄与した。 第3位にはフランクリン・テンプルトン・ジャパンの「LM・米国連続増配株ファンド(年2回決算型)」、第4位にはピクテ・ジャパンの「ピクテ・インカム・アルファ・ファンド(毎月分配型)」(愛称:インカム・アルファ)、第5位には日興アセットマネジメントの「ノーロード・シンガポール高配当株式フォーカス(毎月分配型)」とインカムファンドが並んだ。 「LM・米国連続増配株ファンド(年2回決算型)」は、米国上場の連続増配企業の株式及びREITに投資する。連続増配企業とは原則として10年以上にわたって増配を継続している企業としている。「ピクテ・インカム・アルファ・ファンド(毎月分配型)」は、世界の高配当利回りの資産株とソブリン債券に投資し、安定的なインカム収入の獲得を目指す。基本配分比率は、高配当資産株80%、ソブリン債券20%とする。「ノーロード・シンガポール高配当株式フォーカス(毎月分配型)」は、シンガポール上場の高配当企業の株式を主要投資対象とする。いずれも、世界的なインフレの高進、その抑制のための米国など各国での金融引き締め、ロシアのウクライナ侵攻などを受けて世界の金融市場が混乱する中で、インカム収入がリターンの支えとなった。 なお、「三菱UFJ Jリート不動産株ファンド」では「<Wプレミアム>(毎月決算型)」の上半期リターンが19.41%、「LM・米国連続増配株ファンド」では「3カ月決算型」が15.26%となったが、いずれもシリーズファンドのうちリターンの高い方を対象とした。
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