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2022/09/07 18:06
DC専用ファンドの2022年8月の純資金流出入額は約576億円の流入超過になり、資金流入超過は2020年12月以降21カ月連続になった。流入額のトップは前月に続いてバランスで、流入額は約244億円。次いで、先進国株式の約214億円だった。一方、国内株式は約16億円の資金流出と、小幅ながら6カ月ぶりの資金流出になった。なお、今回から資産分類の1つに「ヘッジファンド」が加わった。この8月に新規設定された「野村 DC世界分散投資戦略ファンド『愛称:DCグローバル・ビュー』」がヘッジファンドの分類になっている。 DC専用ファンド全体の純資産総額は約9兆1856億円と前月から約924億円増加して史上最高を更新した。残高の内訳は、株式ファンド47%、債券ファンド16%、バランスファンド35%という割合で前月と変わらなかった。(※個別のDC規約では、DC専用ファンド以外のファンドを制度に採用している場合があるため、DC専用ファンド全体の純資産総額は、国内DC制度全体で運用されているファンドの残高とは一致しない) ■資金流入額ランキングのトップは「みらいバランス・株式10」 DC専用ファンドの過去1カ月間の純資金流入額ランキングのトップは、「みらいバランス・株式10」になった。同ファンドは、国内債券80%、外国債券10%、国内株式6%、外国株式4%の資産配分比率を基本に毎月リバランスを行うバランスファンド。リスクを抑えた運用が特徴だ。前月のトップは「分散投資コア戦略ファンドS」で、バランス型のファンドが資金流入額のトップを連続して獲得した。今月の資金流入額トップ10のランキングには、第4位に「マイバランスDC30」、第10位に「マイバランス70(確定拠出年金)」が入っている。 3本のバランスファンドの他は、流入額トップ10では依然として外国株式インデックスファンドが多い。第2位に「野村 DC外国株式インデックスF・MSCI」、第3位に「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」など、トップ10のうち7銘柄が外国株式インデックスファンドになった。 ■トータルリターンのトップは4カ月連続でピクテの「グロイン」 個別ファンドの過去1年間のトータルリターンランキングトップは、前月トップの「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンドDC」が4カ月連続でトップを維持した。第2位も前月同様に「野村 世界好配当株投信(確定拠出年金)」、第3位に「野村DC・PIMCO・世界インカム戦略(H無)」が食い込んだ。前月第4位だった「ブラックロック・ヘルスサイエンス・DCファンド」がそのまま4位に入り、前月3位の「DCダイワ・グローバルREITアクティブF」は5位に後退した。 トータルリターントップ10のうち、インデックスファンドは第6位の「DC米国株式インデックス・オープン(S&P500)」と第8位の「三井住友DS・外国リートインデックス年金ファンド」の2本のみになった。世界的に株式やリート(不動産投信)などのリスク資産の動きが低調となり、運用会社の運用力でプラスアルファの収益をめざすアクティブファンドのパフォーマンスが目立ち始めた。(グラフは、過去3カ月間の資産別DC専用ファンドの月次資金流出入の推移)
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