前のページに戻る
2022/09/29 17:06
不安定な株式市場が続いている。市場は、世界的なインフレに対し、主要国の中央銀行が急速な利上げに動き、その利上げが長期化する見通しにあることから、今後の景気悪化を懸念している。既に米国の実質GDP成長率は2022年第2四半期(4‐6月)のマイナス成長で2四半期連続のマイナスになっている。ただ、依然として雇用関係の数値が強く、米国では景気後退に入ったとは認識されていないが、2023年には米国が景気後退入りする可能性はかなり高いとみられている。このような景気が弱い時には、どのような経済環境にあっても、しっかりとした業績が確保できる「クオリティの高い銘柄」を選別投資するファンドを選びたい。その1つのヒントが、「LM・米国連続増配株ファンド」に見られるような「連続増配株」にある。 「連続増配株」とは、原則として10年以上にわたって実質的に連続増配している企業をいう。米国には「S&P500配当貴族指数」というインデックスも主要インデックスの1つとして知られている。そして、「S&P500」と「S&P500配当貴族指数」を比較すると、長期でみると「S&P500配当貴族指数」のパフォーマンスが優れた結果を残してきた。たとえば、2000年1月末を100として、2022年3月末までの期間でパフォーマンスを比較すると、「S&P500」が400超のところ、「S&P500配当貴族指数」は1000超と2倍以上の成績になっている。もっとも、過去10年に限ると「S&P500」の22年8月末時点のトータルリターンは年率14.35%で、「S&P500配当貴族指数」の13.02%を上回っているため、連続増配はどんな環境にも通用する万能要素ではない。 「連続増配株」の代表銘柄は、紙おむつの『パンパース』や洗剤の『アリエール』などで知られる「プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)」(65年連続増配)、バンドエイドや『リステリン』で知られる「ジョンソン・エンド・ジョンソン」(59年連続)、そして、「コカ・コーラ」(60年連続)などだ。これら企業は、生活で必ず使うような商品において強固なブランド力があり、しかも、市場をグローバルに持っている。増配を重ねることによって、株価も右肩上がりに上昇してきた企業が多い。 「LM・米国連続増配株ファンド(年2回決算型)」の過去1年間のトータルリターンは29.55%。「S&P500(配当込み、円ベース)」の12.70%を大きく上回っている。特に、今年に入ってから「S&P500」を明瞭にアウトパフォームし始めたのは、現在の投資環境にファンドの特性が適っていることを表しているといえるだろう。(グラフは、「LM・連続増配株ファンド(年2回決算型)」の過去1年間のパフィオーマンス推移)
ファンドニュース一覧はこちら>>