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2023/12/12 17:18
DC専用ファンドの2023年11月の純資金流出入額(速報値)は約375億円の資金流入超過になった。資金流入超過は2020年12月以降36カ月連続になった。流入額のトップは前月と同様に「先進国株式」だが、資金流入額は前月の約322億円から約226億円と減少した。次いで、「バランス」で流入額は前月の約150億円から約101億円になった。一方、前月は資金流入額で第2位だった「国内株式」は、約29億円の資金流出に転じた。また、「国内債券」は約17億円の流出超で4カ月連続の資金流出になった。 DC専用ファンド全体の純資産総額は約11兆4693億円と前月から約6241億円増加して過去最高を更新した。前月まで2カ月連続で純資産総額が減少していた。残高の内訳は、株式ファンド51%、債券ファンド13%、バランスファンド33%という割合で、前月と比較して債券ファンドとバランスファンドが1%ポイントずつ減少した。 (※個別のDC規約では、DC専用ファンド以外のファンドを制度に採用している場合があるため、DC専用ファンド全体の純資産総額は、国内DC制度全体で運用されているファンドの残高とは一致しない) ■資金流入額ランキングのトップは「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」 DC専用ファンドの過去1カ月間の純資金流入額ランキングのトップは、6カ月連続で「野村 外国株式インデックスファンド・MSCI−KOKUSAI(確定拠出年金向け)」だった。第2位には前月同様に「野村DC外国株式インデックスファンド・MSCI−KOKUSAI」、第3位には「三井住友・DC外国株式インデックスファンドS」だった。先進国株式インデックスファンドがトップ10ランキングの中に8本ランクインした。前月の7本から1本増えた。トップ10のうち、残る2本は、「三菱UFJプライムバランス(成長型)DC」と「DCダイワ外国債券インデックス」で、前月はトップ10に入っていた国内株式ファンドがトップ10から消えた。 国内株式については、日経平均株価の月次騰落率が5カ月ぶりにプラスになり、TOPIX(東証株価指数)も3カ月ぶりのプラスとなって、やれやれ売りが出たものと考えられる。日経平均株価は11月末時点で昨年末比プラス28.33%、TOPIXも同25.54%と短期間で大きく値上がりした後だけに、利益確定を急ぐ売りが出やすかったと考えられる。 ■トータルリターンの上位は国内株バリューだが外国株ファンドも台頭 個別ファンドの過去1年間のトータルリターンランキングトップは、前月は第5位だった「DCトヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」になった。前月トップだった「クスリのアオキホールディングス株式F」は3位に後退した。前月に続いて第2位は「三井住友・バリュー株式年金ファンド」だった。 前月までは、トップ10を日本株ファンドが席巻していたが、今月は外国株ファンドが台頭している。第4位に「DC次世代通信関連 世界株式戦略ファンド」、第5位が「東京海上セレクション・外国株式」など、トップ10の半分を外国株式ファンドが占めるようになった。(グラフは、過去3カ月間のDC専用ファンドの資産クラス別資金流出入の状況)
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