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2024/09/24 17:06
10月7日に「インデックスファンドNifty50(インド株式)」が新規設定される。新NISAの成長投資枠の対象ファンドでもある同ファンドによって、インド株式の代表劇な株価指数である「Nifty50」に連動するインデックスファンドは8本目となる。「インデックスファンドNifty50(インド株式)」の信託報酬は年0.89%(税込み)になるが、既存の「Nifty50」連動型インデックスファンドの信託報酬率は年0.28%〜年0.98%に散らばっている。店頭(対面)で販売するのかどうかという販売チャネルの違いによる手数料率の差という側面もある。今後、中長期に成長が期待されるインド株式への投資を検討したい。 インド株式を主たる投資対象とした公募投信(ウエルスアドバイザーのカテゴリーで「国際株式・インド・為替ヘッジなし」に分類されるファンド)は現在のところ42本あり、その純資産残高の合計は約3兆7843億円になっている。 純資産残高のトップは「野村インド株投資」の約5067億円、次いで、「HSBCインド・インフラ株式オープン」の約3704億円、「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」の約3001億円となっている。残高上位はアクティブファンドが占め、インデックスファンドは残高順位の第10位に「iFreeNEXT インド株インデックス」が約1467億円で食い込んでいる。 インド株式ファンドの残高上位は、「iFreeNEXT インド株インデックス」の年0.47%を除いて、すべてのファンドの信託報酬が年2%程度である点だ。手数料が高くても高いパフォーマンスによって、そのコストを意識させないだけの結果を残しているということもできる。たとえば、ファンドのパフォーマンスを見ると、残念ながらインデックスファンドは運用期間が1年〜2年程度の短いものしかないので中長期の実績で比較ができないが、過去1年の実績でみると、インデックスファンドの「iFreeNEXT インド株インデックス」のトータルリターンが25.93%に対して、残高トップの「野村インド株投資」は24.57%になっている。「野村インド株投資」の信託報酬は年2.2%であり、インデックスファンドの4倍強という違いがあるが、パフォーマンスではほぼ変わらない。また、残高第2位の「HSBCインド・インフラ株式オープン」のトータルリターンは51.32%、第3位の「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」は30.39%とインデックスを大幅に上回っている。 手数料控除後のリターンでインデックスを大きく上回る運用成績が出ているのであれば、「手数料が安いインデックスファンドで十分」というわけにはいかない。アクティブファンドも吟味して投資先を選ぶ価値があるだろう。 そして、年25%もリターンがあるインデックスファンドの手数料率については、ネット専用の年0.3%前後か、対面販売の年0.9%かということも選ぶ価値があるように考えられる。インデックスファンドは、おおむねインデックスと同じような値動きになるため、「手数料率は低い方が良い」ということはもっともなのだが、インド株式市場のように価格変動率が大きな市場で、かつ、中長期に投資することによって価値が高まる投資対象については、「長く保有すること」が重要だ。市場が大きく下落した時に心配のあまり解約(換金)してしまわないように、市場の環境に応じた情報をキチンと届けてくれることがポイントになる。対面の相談員がいれば、不安な時に適切なアドバイスが得られ、それによって結果的に保有し続けれられるということもあるだろう。 「あらゆることを自分で解決できる」という強い気持ちがある人は、できるだけ安いコストで投資することがいいのかもしれないが、大きなリターンが期待できるだけに投資収益に20%課税される一般口座ではなくNISA口座で購入したい。つまりは、自身のメイン口座のある金融機関の取り扱いファンドであるかどうかが現実的なポイントになってくる。年0.3%前後の低い手数料率のインデックスファンドは今のところネット証券での取り扱いに限られている。対面証券や銀行等でNISA口座がある人は、信託報酬のコスト水準ではやや高い手数料を負担することになるが、その手数料に見合った情報提供を得ることを意識したい。 インド株式市場は、世界最大の人口14億人超を抱え、しかも、その多くが若い世代であるという魅力的な人口構成を持つ大国インドの株式市場は、今後も力強い経済成長に支えられて大きく伸びることが期待されている。個々の金融機関においては、投資可能ファンドが限定的でもあろう。NISA口座のある金融機関によっては、インド株式への投資は1つしかファンドがないということもあるかもしれない。選択肢が依然として限定的であるということが、インド株式投資へのボトルネック(障害)になっているが、豊かな可能性のあるインド株式への投資を検討しておきたい。(グラフは、インド株式に投資するファンドのパフォーマンス推移)
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