インベスコ投信、23日に日本株ファンド「なるほど!ニッポン」設定へ―“持ってる”日本企業に厳選投資

 インベスコ投信投資顧問は8月23日、日本株ファンドの「インベスコ 日本株式アドバンテージ・ファンド(愛称:なるほど!ニッポン)」を設定し、運用を開始する。当ファンドの運用方針は、競争優位性が高く、会社が自由に使えるお金であるフリー・キャッシュフローの創出力に優れた企業に厳選投資する。このため、著名投資家のウォーレン・バフェット氏の運用スタイルに通じると指摘する声も出ている。

 「なるほど!ニッポン」の当初申込期間は8月1日からで、インベスコ投信投資顧問は同日に報道関係者向けセミナーを開催した。当ファンドの運用方針は、「“持ってる”日本企業を厳選し、勇気と確信を持って集中投資する」(同ファンドを運用するインベスコ投信投資顧問の運用本部 日本株式運用部 アドバンテージ運用 チーフ・ポートフォリオ・マネジャーの水口忠雄氏、以下水口氏)という。水口氏の言う“持ってる”とは、ブランド力や技術開発力、顧客基盤といった持続的な競争優位性を持っているということ。これらの強みが他社を寄せ付けず、フリー・キャッシュフローの創出を可能にし、増配や自社株買いなどによる株主価値の向上につながる。逆に、「“持たない”企業はアジア企業と価格競争で真っ向勝負しなければならず、キャッシュが生み出されにくい」(水口氏)との見方だ。

 企業の競争優位性を銘柄選定の基準とするファンドは少なくないが、水口氏は「投資哲学を練りに練って運用プロセスに染み込ませ、徹頭徹尾やっていく」と述べた。水口氏は過去1年で250社弱の企業を訪問し、足を使った調査を重視。加えて、10年以上の豊富な経験を持つベテランのアナリスト5人が水口氏をサポートしており、こうした充実した調査体制が超過収益の源泉となっている。

 水口氏は日本株運用における自身の投資スタンスを「森を見ず、木を見よ」と表現する。日本株はTOPIXの2012年末までの10年間の上昇率がたった1.96%と低迷したが、同氏によるとこの期間に一度でもTOPIXに採用された銘柄の中で株価が2倍以上になった銘柄は約24%も存在したと指摘。全体相場がさえない中でも、個別の銘柄選択に成功すれば高いリターンは十分可能とする。一方、「なるほど!ニッポン」のモデル・ポートフォリオ(2013年3月末時点)は、日本を代表する産業である自動車産業の関連銘柄(輸送用機器セクター)は1社も組み入れていない。「エコカーへのシフトで自動車メーカーは新たな設備に資金を投じなければならない」(水口氏)ことなどが理由だ。キャッシュの使い道をいかにうまく管理しているかも銘柄選別の重要な基準となる。

 「なるほど!ニッポン」と同じ運用チームで類似運用戦略を行うファンドはすでに運用を開始しており、そのパフォーマンスは2005年12月末から2013年5月末までに23.10%上昇と、同期間のTOPIX(配当込み)の20.97%下落を大きく上回る。リーマン・ショックや東日本大震災といった相場の急落局面だけでなく、アベノミクス相場などの上昇局面を含めて優位な運用成績を継続しており、その実績は国内外で高く評価されているという。
提供:モーニングスター社
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