9月の株式投信純資産額は62兆4250億円、8カ月連続純資金流入―9月の投信概況

 投資信託協会は11日、9月の投信概況を発表した。9月の単位型を含む株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は5009億円の純増となり、8カ月連続の純資金流入となった。一方、運用増減は株高が進んだことなどで2兆8950億円増と5カ月ぶりに増加した。この結果、純資産額は前月比3兆3959億円増の62兆4250億円と2カ月ぶりに60兆円を回復した。

 9月は、TOPIX(東証株価指数)が月末に前月末比7.69%高となった。2013年4−6月期の実質GDP(国内総生産)成長率(改定値)が速報値から上方修正されたことに加え、2020年夏季五輪の開催地が東京に決まったことなどが好感され、上昇した。一方、米国株式は、量的金融緩和の効果に否定的な見解を有するサマーズ元米財務長官が次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長の選考候補を辞退したことや、FOMC(米連邦公開市場委員会)で量的金融緩和の縮小を市場予想に反して見送ったことが材料視され、NYダウは終値で史上最高値を更新した。外国為替市場では、米議会での新年度予算審議が難航し、米財政問題が深刻化するとの懸念からドル売り・円買いが優勢だった。

 商品分類(投信協会の新分類基準)別の資産増減では、国内株式、国内不動産投信などに投資するファンドなどが純資金流入となった一方、海外債券、海外株式などに投資するファンドなどが純資金流出となった。運用では国内株式や海外債券などすべての資産(「その他資産」除く)がプラスとなった。

 なお、公社債投信を含む総合計では、資金増減が9649億円増と3カ月連続で純資金流入となった一方、運用増減は2兆8951億円増と5カ月ぶりに増加した。純資産額は3兆8601億円増の76兆8068億円だった。
提供:モーニングスター社
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