KDDIアセットマネジメントの「auの投資信託」取扱い開始、スマホのように日常的に使える商品めざす
KDDIアセットマネジメントは「auの投資信託」第一弾として「auスマート・ベーシック(安定/安定成長)」、「auスマート・プライム(成長/高成長)」の4ファンドを9月28日から順次、主要インターネット証券や大和証券で販売開始する。「投資未経験者の多い20代−30代の若いお客さまの資産形成をサポートしていきたい」という同社のめざす運用会社像と商品の特徴について、同社代表取締役社長の藤田隆氏に聞いた。
――KDDIと大和証券グループ本社が今年1月に設立したKDDIアセットマネジメントは、新たな運用会社として何をめざす?
KDDIは通信事業をコアとして生活全般をサポートし、より豊かな生活を提供することをめざす「ライフデザイン戦略」を推進している。私は、その中で金融全般の戦略を担当し、保険会社などと提携して「auのほけん・ローン」などのサービスを立ち上げてきたが、資産形成に資するサービスを提供できていなかった。
auユーザー2500万人という経済圏を持ったKDDIと、大手の金融グループである大和証券グループが手を組み、互いの強みを融合することによって、「自分には関係ない」と金融の話題に興味すら持ったことのない多くの若者たちにも届く金融サービスを提供したいと考えている。
――「auの投資信託」とは?
「ニホンのお金を、働き者に。」という当社の基本コンセプトを、具体化するツールとして提供していく。投資信託で資産を増やそうと考えている方に、新しい切り口の投資商品を提供するというのではなく、預貯金に眠ったままの850兆円の資金を目覚めさせて、社会に価値のある存在として活かすため、「auの投資信託」を道具として使っていただきたいと思っている。
auが提供するのは、毎日アクセスする通信プラットホームであり、そのプラットホームを通じて物販や保険や電気、エンタメなどのサービスを提供している。そのサービスの一環として、当たり前に資産を形成するサービスを位置付けたい。「auの投資信託」は、その残高に応じてWALLETポイントやWow!スーパーポイントなどのポイント還元サービスを受けながら、いつのまにか資産が積み上がっているようなサービスとして定着させたい。
最初に設定した4本のバランスファンドは、ファンド・オブ・ファンズで国内外の株式や債券に投資する商品だが、組み入れているマザーファンドは、年金基金等の機関投資家向けに提供するなど、しっかりとした運用実績のあるファンドを厳選している。リスク・リターン分布で低リスク・低リターンの「安定」から徐々にレベルがあがり、「安定成長」「成長」「高成長」まで、4パターンのリスク許容度に対応した。資産形成にベーシックな商品という位置づけだ。それぞれのバックテストの結果は、長期保有すると運用コスト控除後のリターンで他の同種の商品を上回る運用成績が期待できる。
――今後の展望は?
年内に当社が運営管理機関となるiDeCo(個人型確定拠出年金)を提供する予定だ。iDeCoは様々な税制優遇措置があり、老後の資産形成手段として優れた制度だ。個人の年金を充実させるための制度なので、この制度の普及に積極的に取り組んでいきたいと考えている。また、iDeCoを通じて、投資信託への投資も体験していただける。この体験をベースとして、投資信託のより積極的な活用につながれば良いと考えている。
オンライン証券の誕生と普及によって、資産運用や資産形成のハードルは下がった。誰でも、いつでも運用商品を注文できるようになり、しかも、コストも安くなった。ただ、そうして資産形成を始めている人は、資産運用の必要性に気づいている一部の人にとどまっている。今後、インフレの時代になると、ゼロ金利で預けている預貯金では、お金の価値がインフレに負け、誰もが、どんどん貧しくなっていってしまうことになる。
資産を運用することで、インフレに勝つこともできる。お金の持つポテンシャルに、もっと多くの方々に気づいてほしいと思っている。携帯電話ユーザーに対し、生活関連サービスを提供する経済圏をつくることができているau(KDDI)だからこそ、これまで銀行や証券会社といった金融機関ができなかった日常的なアプローチができる。「auの投資信託」は、皆さんがスマートフォンを当たり前に使うように、日々の生活の中で当たり前に使う商品として使っていただけるようにしていきたい。auのお客さまのみにとどまらず、広く皆さんに親しまれる運用会社をめざしていく。
提供:モーニングスター社
――KDDIと大和証券グループ本社が今年1月に設立したKDDIアセットマネジメントは、新たな運用会社として何をめざす?
KDDIは通信事業をコアとして生活全般をサポートし、より豊かな生活を提供することをめざす「ライフデザイン戦略」を推進している。私は、その中で金融全般の戦略を担当し、保険会社などと提携して「auのほけん・ローン」などのサービスを立ち上げてきたが、資産形成に資するサービスを提供できていなかった。
auユーザー2500万人という経済圏を持ったKDDIと、大手の金融グループである大和証券グループが手を組み、互いの強みを融合することによって、「自分には関係ない」と金融の話題に興味すら持ったことのない多くの若者たちにも届く金融サービスを提供したいと考えている。
――「auの投資信託」とは?
「ニホンのお金を、働き者に。」という当社の基本コンセプトを、具体化するツールとして提供していく。投資信託で資産を増やそうと考えている方に、新しい切り口の投資商品を提供するというのではなく、預貯金に眠ったままの850兆円の資金を目覚めさせて、社会に価値のある存在として活かすため、「auの投資信託」を道具として使っていただきたいと思っている。
auが提供するのは、毎日アクセスする通信プラットホームであり、そのプラットホームを通じて物販や保険や電気、エンタメなどのサービスを提供している。そのサービスの一環として、当たり前に資産を形成するサービスを位置付けたい。「auの投資信託」は、その残高に応じてWALLETポイントやWow!スーパーポイントなどのポイント還元サービスを受けながら、いつのまにか資産が積み上がっているようなサービスとして定着させたい。
最初に設定した4本のバランスファンドは、ファンド・オブ・ファンズで国内外の株式や債券に投資する商品だが、組み入れているマザーファンドは、年金基金等の機関投資家向けに提供するなど、しっかりとした運用実績のあるファンドを厳選している。リスク・リターン分布で低リスク・低リターンの「安定」から徐々にレベルがあがり、「安定成長」「成長」「高成長」まで、4パターンのリスク許容度に対応した。資産形成にベーシックな商品という位置づけだ。それぞれのバックテストの結果は、長期保有すると運用コスト控除後のリターンで他の同種の商品を上回る運用成績が期待できる。
――今後の展望は?
年内に当社が運営管理機関となるiDeCo(個人型確定拠出年金)を提供する予定だ。iDeCoは様々な税制優遇措置があり、老後の資産形成手段として優れた制度だ。個人の年金を充実させるための制度なので、この制度の普及に積極的に取り組んでいきたいと考えている。また、iDeCoを通じて、投資信託への投資も体験していただける。この体験をベースとして、投資信託のより積極的な活用につながれば良いと考えている。
オンライン証券の誕生と普及によって、資産運用や資産形成のハードルは下がった。誰でも、いつでも運用商品を注文できるようになり、しかも、コストも安くなった。ただ、そうして資産形成を始めている人は、資産運用の必要性に気づいている一部の人にとどまっている。今後、インフレの時代になると、ゼロ金利で預けている預貯金では、お金の価値がインフレに負け、誰もが、どんどん貧しくなっていってしまうことになる。
資産を運用することで、インフレに勝つこともできる。お金の持つポテンシャルに、もっと多くの方々に気づいてほしいと思っている。携帯電話ユーザーに対し、生活関連サービスを提供する経済圏をつくることができているau(KDDI)だからこそ、これまで銀行や証券会社といった金融機関ができなかった日常的なアプローチができる。「auの投資信託」は、皆さんがスマートフォンを当たり前に使うように、日々の生活の中で当たり前に使う商品として使っていただけるようにしていきたい。auのお客さまのみにとどまらず、広く皆さんに親しまれる運用会社をめざしていく。
提供:モーニングスター社