野村アセットマネジメントは６月１７日、「野村南アフリカ資源関連株投信」<2010061701>の設定・運用を開始した。同ファンドは南アフリカの資源関連株に加えて、資源価格に連動する海外市場上場の商品関連ＥＴＦにも投資。資源関連株と商品関連ＥＴＦに投資するファンドとして日本では類例のないファンドとなる。販売会社は野村証券。年１回（原則３月２６日）決算。当初設定金額は１７６億円。また、「野村南アフリカ資源関連株投信　マネープール・ファンド」も設定しており、両ファンド間でのスイッチングが可能。

　「野村南アフリカ資源関連株投信」は、金、プラチナ、ダイヤモンドからレアメタルまでさまざまな資源を豊富に保有し、直近ではサッカー・ワールドカップの開催地としても注目を集める南アフリカの資源関連企業の株式に投資し（主に南アの証券取引所上場の資源関連の株式に投資するが、南ア以外の金融商品取引所に上場している南アや他アフリカ諸国に拠点を置く資源関連企業の株式にも投資する場合がある）、資源価格に連動するＥＴＦにも投資する。インベステック・アセット・マネジメントに海外株式などの運用指図に関する権限を委託。同社は、南アで設立されたインベステック・グループの資産運用会社であり、アフリカをはじめとする新興国株式などの運用を手掛けることに加え、コモディティー関連の資産運用も行っている。インベステックＡＭは南アでトップクラスの運用会社で、同ファンドに類似したファンドをすでに運用しており、高い評価を得ている。

　同ファンドのポートフォリオ構築にあたっては、８人の運用者とアナリストが調査対象の銘柄を調査する。商品関連の運用経験が豊富な運用担当者に加え、資源関連会社で市場調査に携わったスタッフなど幅広い人材をそろえる。また、専属のトレーダーによる、機動的な運用も可能な体制を整えている。

　投資対象の南アフリカ資源株は、２０１０年から２０１２年まで増益が見込まれている。これらのユニバースのなかから、ＲＯＥや配当利回りなどの指標を利用して株価の割安度を評価。商品価格の動向や業績の上方修正の期待度などから投資候補銘柄を絞り込み、ポートフォリオを構築する。参考ポートフォリオ（１０年３月末時点、実際のポートフォリオと異なる可能性がある）では、金属・鉱業が７６．０％、石油・ガス・消耗燃料１４．０％、紙製品・林製品７．０％、その他（上場投資信託）は３．０％となり、金属・鉱業関連に限定せず、幅広い投資対象となっている。国別の配分比率は南アフリカ６９．５％、英国２７．５％となっている。組み入れ上位銘柄は世界的な資源大手のＢＨＰビリトンが１４．５％、石油・ガス関連のサソル・リミテッド１４．０％、アングロ・アメリカン１３．０％と知名度の高い銘柄が並ぶ。組み入れ銘柄数も２０銘柄程度と中・長期の収益期待が高い、絞り込んだ銘柄構成となっている。
提供：モーニングスター社