オバマ米新大統領誕生で天然ガス関連ETFに注目=米モーニングスター

 オバマ米新大統領が誕生し、新政権の政策に関心が集まっている。投資対象を政治的な考えだけに基づいて決定すべきではないが、新政権が展開すると予想される政策と関連するETF(上場投資信託)を把握しておくことは有益であると思われる。
 多くの投資家はオバマ政権が即座に太陽光や風力発電の開発に補助金を投じると予想している。関連するETFとして、「ファースト・トラスト・グローバル・ウィンド・エネルギー(FAN)」、「クレイモア/MAC・グローバル・ソーラー・エネルギー(TAN)」、「パワーシェアーズ・グローバル・ウィンド・エネルギー(PWND)」があるが、実際にこれらの商品に恩恵があるかは疑問が残る。米国経済が厳しい状況にある中で、依然としてコストが高い代替エネルギーに新政権が補助金を投じるかは不透明だからだ。
 大統領選の出口調査で明らかになったように、景気動向が有権者にとって最も差し迫った問題となっている。このため、エネルギー政策の観点からは天然ガスが注目される。天然ガスは既に実用化されたエネルギーであり、二酸化炭素の排出が比較的少ない。さらに、天然ガスの発電所では遊休施設が多く、これを有効活用することで新規の設備投資が不要となる。例えば、天然ガスの価格に連動するETF「ユナイテッド・ステーツ・ナチュラル・ガス(UNG)」や天然ガスなどのエネルギー関連企業に投資する「アイシェアーズ・ダウ・ジョーンズ・US・オイル&ガス・E&P(IEO)」が投資対象となる。
 また、オバマ次期大統領は米国の医療制度改革に取り組む姿勢を見せているが、実際にはどのような政策が打ち出されるのかはまだ分からない。ただし、オバマ氏が医療制度においても変革を起こすと期待するのであれば、医療関連株に幅広く投資するETFの「ヘルス・ケア・セレクト・セクター・SPDR(XLV)」や「バンガード・ヘルス・ケア・ETF(VHT)」が選択肢となるだろう。一方、「アイシェアーズ・S&P・グローバル・ヘルスケア・セクター(IXJ)」は、有望な新薬候補が多い世界的な製薬メーカーのノバルティスやグラクソ・スミスクライン、サノフィ・アベンティスなどを組み入れており、医薬品株の組み入れ比率が高いETFを好む投資家に適している。(2008年11月7日付コラムを抄訳)


提供:モーニングスター社
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