国際投信が新興国の見通しをまとめた「エマージング・マーケット・マンスリー」を発表

 国際投信投資顧問は2008年12月30日、新興諸国の見通しをまとめた「エマージング・マーケット・マンスリー」1月号を発表した。
 同社は09年の新興国経済について「世界経済減速の影響を受け、成長率の減速が一段と進む見通し」と分析。新興国の金融市場はしばらく経済状況の悪化と共に予断を許さない状況が続くという。
 IMF(国際通貨基金)は08年11月に、新興国の実質GDP(国内総生産)成長率は09 年には前年比プラス5.1%との見通しに改定、08年の同+6.6% を下回ると発表しているが、同レポートでは先進国経済の減速は当初予想された以上に厳しいとし、「09年も新興国経済の低迷は避けられず、IMFも経済成長見通しの下方修正を余儀なくされる」と指摘。急激な資本流出に伴い、IMFに資金援助を求める国々や、国債の利払いを一時停止する国々も一部で出ると予測している。
 しかし、近年の経常収支の改善により新興国は対外債務残高が大幅に減少し、外貨準備高が大きく積み上がることで信用力が改善している点に言及、「過去のような新興国発 の大規模な金融危機が発生するまでには至らない」としている。


提供:モーニングスター社
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