株式投信が21カ月連続純流入、ファンドオブファンズの純資産額は過去最高水準に――1月の投信概況

 投資信託協会は2月14日、1月の投信概況を発表した。1月の株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は、前月末比で4017億円の純増となり、21カ月連続での資金純増となった。運用面では311億円のプラスとなり、微増ながらも3カ月連続でのプラス。この結果、純資産総額は4327億円増加し、52兆8972億円となった。

 株式投信(追加型)の商品分類別内訳では、ファンドオブファンズが資金増減で5761億円の増加(運用増減は増減なし)となり、1月末の純資産額は20兆6846億円となった。2007年10月の水準を上抜き、過去最高水準となった。1月に設定された通貨選択型ファンドのなかでもブラジルレアルコースのファンドへの資金流入が寄与したほか、海外リートファンドへも資金が流入した。

 また、外国債券で運用されるファンドなどが含まれるバランス型は資金増減が177億円の増加となったものの、国内株式型、国際株式型、インデックス型などでは設定額よりも解約・償還額が大きくなり、資金増減はマイナスとなった。

 運用面では、国内株式型のファンドが堅調だったものの、海外資産で運用するファンドはまちまちの動きとなった。投資信託協会副会長の乾文男氏は、「米国の長期金融緩和により先進国株価は上昇したが、新興国ではインフレへの警戒感から金融引き締めに移行する国も多く、株価が下落基調になった」と分析している。

 なお、国内公募投信全体で、純資産額は前月末比6553億円増の64兆3753億円となった。
提供:モーニングスター社
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