3月の株式投信の純資産は54兆円台乗せ、震災後の公募ファンドには底堅さも―3月の投信概況

 投資信託協会は4月13日、3月の投信概況を発表した。3月の株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は、前月末比で2826億円の純増となり、23カ月連続での資金純増となった。運用面では4212億円のプラスとなり、5カ月連続でのプラス。この結果、純資産総額は7038億円増加し54兆2162億円となり、08年8月以来の高い水準となった。「東日本大震災を受け株式投信のうち私募ファンドの減少が目立ったが、機関投資家による換金の動きが強まったとみられる。一方、個人向けを中心とした公募ファンドは底堅さが感じられた」(乾文男・投資信託協会副会長)という。

 株式投信(追加型)の商品分類別内訳では、ファンドオブファンズが資金増減で4367億円の資金純増(運用増減は3784億円の増加)。「ファンドオブファンズは依然好調で、27カ月連続で流入超過が続いている」(同)という。ファンドオブファンズの内訳では、リートを主要投資対象とする分類では資金増減で1787億円の増加(運用増減で19億円の増加)となり、純資産総額は4兆3780億円となった。

 また、バランス型、インデックス型の資金増減がプラスとなった一方、国際株式型、国内株式型はマイナスだった。運用増減でみると、バランス型、国際株式型は増加したものの、インデックス型、国内株式型は減少した。

 なお、震災後には公社債投信を中心とした解約が目立ち、総合計の資金は2935億円の純減となった。
提供:モーニングスター社
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