4月の株式投信は24カ月ぶりに資金が減少、利益確定売り進む―4月の投信概況

 投資信託協会は5月17日、4月の投信概況を発表した。4月の株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は766億円の減少となり、24カ月ぶりの資金純減となった。ただ、運用面では8782億円増加し、6カ月連続のプラス。この結果、純資産総額は8016億円増加し55兆178億円となり、08年8月以来の高い水準となった。

 株式投信の資金額純減について、投資信託協会では海外株式の上昇や、期間中に外国為替市場で円がドル以外の通貨で円安基調となったことによる、利益確定売りが進んだもようだとしている。4月は株式投信の解約額が増加し結果的にマイナスとなったが、設定額も増加した。

 株式投信(追加型)の商品分類別内訳では、大半の商品で資金額が減少したが、ファンドオブファンズが3425億円の資金純増と好調で、28カ月連続でプラスとなった。ファンドオブファンズのうちREIT(不動産投資信託)の増加が目立ち、2464億円の資金純増。運用面ではファンドオブファンズのほか、バランス型、国際株式型などが増加。一方、国内株式型、インデックス型では減少した。

 なお、3月に金融機関の換金売りが進んだとみられる公社債投信の資金が2カ月ぶりに増加し、総合計の資金は3824億円の純増となった。
提供:モーニングスター社
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