5月の株式投信は7カ月ぶりに純資産減少、資金は2カ月ぶり流入超過も―5月の投信概況

 投資信託協会は6月13日、5月の投信概況を発表した。5月の株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は9208億円増加し、2カ月ぶりにプラスとなった。ただ、円の対ドル、対ユーロでの円高基調や、国内外での低調な株式相場などを背景に、運用が7カ月ぶりに悪化し1兆5786億円減少。その結果、資産も7カ月ぶりに6579億円の減少に転じ、純資産総額は54兆3600億円となった。

 株式投信の資金増加について、投信協会では5月は個人投資家の買い余力があったとの見方を示している。商品分類別では野村アセットマネジメントの「野村日本スマートシティ株投資」、大和証券投資信託委託の「ダイワ・ニッポン応援ファンドVol.3−フェニックスジャパン−」などテーマ型のファンドが人気を集め、見落とされがちだった国内株式型が流入超過となった。また、ファンドオブファンズの人気が継続し9079億円の資金純流入と好調。この内、REIT(不動産投資信託)での資金流入が目立ち、3377億円の純流入となった。運用はファンドオブファンズ、バランス型、国際株式型など全般的に低調だった。

 なお、総合計では2カ月連続で資金純流入となったが、運用が大きく悪化したことから、資産は6975億円減少し純資産総額は65兆8750億円となった。
提供:モーニングスター社
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