8月の株式投信は4カ月連続の資金流入超過、波乱相場も投資意欲は衰えず―8月の投信概況

 投資信託協会は13日、8月の投信概況を発表した。8月の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は7093億円の増加となり、4カ月連続で流入超過となった。一方、運用は4カ月連続で悪化し、結果として純資産総額は2カ月連続で減少となり、前月から2兆4406億円マイナスの51兆2520億円となった。

 欧米での財政問題などがマーケットの先行き不透明感を強めたほか、国内外での株価の下落や、対ドル、対ユーロでの円高進行などが多くのファンドの運用の重しとなった。8月の運用増減額である3兆1499億円のマイナスは、ギリシャ問題が取りざたされた10年5月以来の大幅な減少となる。

 資金面では、震災が発生した翌月の11年4月を除けば、09年5月から流入超過が続いていることになる。投信協会では、個人投資家の貯蓄から投資への動きが背景にあるとの見方を示しており、波乱相場だった8月もこの流れが継続した格好だ。

 商品分類別の資金増減では、REIT(不動産投資信託)を含むファンドオブファンズが依然好調で4295億円増加し32カ月連続のプラスとなったほか、ETF(上場投資信託)を含むインデックス型などが資金を集めた。投信協会によれば、毎月分配型ファンドなどもいまだ人気だという。一方、バランス型、国際株式型、国内株式型などでは資金の流出が目立った。運用では、ファンドオブファンズをはじめ、国際株式型、インデックス型など、すべての分類が振るわなかった。

 なお、公社債投信を含む総合計では、資金は5カ月連続で流入超過となったものの、運用は4カ月連続で悪化し、純資産額は前月から3兆113億円マイナスの61兆8515億円となった。
提供:モーニングスター社
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