モーニングスターがまとめた、１０月後半（１０月１７日から３１日まで）の追加型株式投信の新規設定予定本数は計２３本となる見通し（１０月１７日時点）。１０月前半の１８本からはやや増加したものの、前年同期間の３８本からは１５本少なくなっている。

　本数自体は前年同期間よりは少ないものの、比較的高水準の設定が続いている。一方、通貨選択型ファンドの設定がほとんどを占めているが、なかでも「日本株２２５・資源３通貨コース」など５ファンドは日本株を原資産とし、各対象通貨で為替ヘッジするファンドとなっている。また、通貨選択型以外のファンドでは、「野村ＳＮＳ関連株投資Ｂコース」「日興ブラックロック・エマージング・ロングショート・ファンド」「ハーベスト　アジア　フロンティア株式ファンド」などのファンドが設定される予定。

　野村アセットマネジメントが１０月２８日に設定を予定する「野村ＳＮＳ関連株投資Ｂコース」は、世界各国（新興国を含む）のＳＮＳ（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）関連企業の株式に投資する。２０１１年８月末時点での参考ポートフォリオでは、プロフェッショナル向けＳＮＳ運用会社のリンクトイン（５％）、中国のＳＮＳ運営関連のレンレン（４％）、データソリューションのフュージョン・アイオー（４％）など、知名度の高い企業から新興国の企業まで幅広い銘柄を調査対象としているもよう。

　ブラックロック・ジャパンが２８日に「日興ブラックロック・エマージング・ロングショート・ファンド」は、新興国株式や株式関連の派生商品に投資し、ロングショート戦略での収益を狙うファンドとなる。また、為替ヘッジにより為替変動リスクの低減も狙う仕組みとなる。

　「ハーベスト　アジア　フロンティア株式ファンド」はアジアのフロンティア諸国の取引所に上場する株式など（一部、上場予定の未公開株式および債券などに投資する場合がある）に投資する。バングラデシュ、スリランカなどの企業の株式が組み入れられる見通しとなっていることなど、他ファンドでも比較的組み入れが珍しい地域の株式が組み入れられる予定。

　一方、１０月前半（１０月１日から１０月１４日）の新規設定ファンドについては、「新光　ハイインカム・Ｐ（毎月）レアル・６カ月」<2011100704>の当初募集金額が約１２１億円と伸び悩み、他のファンドも総じて当初募集金額は低迷した。追加型ファンド全体では、１８本計３０１億円の設定となった。また、前年同期間の９本からは本数自体は９本増えているものの、金額では約５８億円下回った。
提供：モーニングスター社