3月の株式投信は6カ月連続の資金純減も、追加型は流入超過に転じる=3月の投信概況

 投資信託協会は4月12日、3月の投信概況を発表した。3月の単位型を含む株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は148億円の純減となり、6カ月連続の純資金流出となった。運用は1440億円のマイナスだった。この結果、純資産総額は4カ月ぶりに減少し、前月比1587億円減の51兆2272億円となった。

 6カ月連続の資金純減は1997年2月から同年7月の期間以来のこと。ただ、3月は追加型の株式投信だけを見れば6カ月ぶりに流入超過に転じている。また、単位型を含めても、2000億円超の純流出となった前月からは減少規模が大幅に縮小している。投信協会では「資金流出入動向は運用状況に時間を置いて連動する側面があり、2月の好調な運用が影響した可能性がある」(乾文男・投信協会副会長)と指摘したが、足元の市場環境を見る限り、投資家心理が完全に好転したとは断言できないという。

 3月は、一部の米経済指標が市場予想を上回るなど、世界景気に対する過度な懸念が和らいだことを背景に国内外の株式が全般的に堅調だった。また、外国為替市場でも、前月からの円安基調が継続した。一方、ブラジルレアル、豪ドルなど新興国や資源国通貨に対し円高となったことは、「海外資産に投資する一部のファンドの運用にとって重しとなった」(乾副会長)という。

 追加型株式投信の商品分類別の資金増減では、ファンドオブファンズが2286億円の資金を集めた一方で、バランス型、インデックス型などが純減となった。運用では、ファンドオブファンズ、バランス型などがマイナスとなり、インデックス型、国内株式型などがプラスとなった。

 なお、公社債投信を含む総合計では、資金が2カ月ぶりの純増となった一方、運用はマイナスだった。純資産総額は4カ月ぶりに減少し、前月比920億円減の62兆1949億円となった。
提供:モーニングスター社
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