「日本の優良資産に選別投資」――PCAアセットが「りそなPCAニッポン優良資産ファンド」を設定

 ピーシーエー・アセット・マネジメントは6月30日、「りそなPCAニッポン優良資産ファンド」(追加型/国内/資産複合)の設定・運用を開始する。同ファンドは、日本の株式、債券、J−REIT(上場不動産投信)といった3資産のなかで、特に優良な銘柄に注目した投資を行う。当初募集期間は6月29日まで。販売会社は、りそな銀行、近畿大阪銀行。年4回決算(2月、5月、8月、11月)。
 同ファンドは、「日本株式」、「J―REIT」、「日本債券」の日本の3資産を実質的な投資対象とする。原則、3つのマザーファンドを通じおおむね3分の1ずつ、等分に投資する。マザーファンドの運用については、PCAグループのシンガポール運用会社に運用を委託。販売会社のりそな銀行も、「日本株式」、「J−REIT」の運用について投資助言を行う。
 「日本株式」は、製品やサービスが長期的な競争優位性を持ち、健全な財務内容を有する、優れた経営者がいる企業などに注目。PER(株価収益率)などの投資指標、ディスカウント・キャッシュフローなどの観点から選別し、投資する。現在、PCAアセットはこれまで日本で日本株ファンドの運用を行っていないものの、同社は英国の総合保険グループのプルーデンシャルグループの日本での資産運用会社であり、グループ全体では資産運用の一環として日本株の運用を行っている。また、プルーデンシャルグループは生保などの商品を取り扱っていることから、超長期での運用とより安全性や安定性に重点を置いた運用に特徴があるという。このPCAグループのシンガポール運用会社の日本株運用チームに運用を委託し、定量的な分析に比重をおいたファンダメンタル・リサーチを実施。さらに、販売会社のりそな銀行の持つ個別企業の詳細な情報を組み合わせることでより綿密な調査体制を築く。組み入れ銘柄は35銘柄から45銘柄程度と、優良銘柄に集中投資する。
 「日本債券」では日本の国債に加え、日本の優良企業の社債に投資する。国債を7割、社債を3割程度とする。社債は原則「A−」以上の格付けの債券に投資するなど、安全資産とされる債券のなかでも、特に優良な企業の社債への投資に絞っている。一方、「J−REIT」は、長期にわたる安定した収益をもたらす不動産を保有するもの、格付けやスポンサーなどの信用力を大きく重視した選別を行い、10銘柄から15銘柄と大きく絞り込んだ投資を行う。J−REIT市場は、08年には優良銘柄でも大きく売られる状況が続いたが、現状「利回りというREITの本来持つ魅力が再認識できる」(商品部・運用部担当ディレクター)状況だという。
 2008年は金融危機の下、世界経済は大きなマイナス成長を強いられた。ただ、足元で経済指標に底打ちを示唆するものが出てくるなか、IMF(国際通貨基金)は2010年に世界経済はプラス成長に回帰するとの見通しを示している。PCAアセットでは、「次の景気回復時に利益の享受できる銘柄に限定した投資を行う」(同)ことを目指すという。また、08年の世界的な株式市場の下落時には為替が円高に動いたことで、より為替リスクが意識されるなか、円資産によるポートフォリオ分散、そしてバランス型ファンドの再提案という意味合いも同ファンドの設定にはこめられているという。

主な購入費用など
 販売単位、コース:1万円以上1円単位、「一般コース」
 申込手数料(上限、税込み):2.1%
 信託報酬率(年、税込み):1.4385%
 信託財産留保額・なし
提供:モーニングスター社
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