9月の株式投信は6カ月連続の純資金流入、純資産額は2カ月ぶりに増加―9月の投信概況

 投資信託協会は10月12日、9月の投信概況を発表した。9月の単位型を含む株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は1038億円増加し、6カ月連続の増加となった。増加額が1000億円以上となるのは今年6月以来。運用も1820億円増と2カ月ぶりにプラスとなり、純資産総額も同じく2カ月ぶりに増加し、前月比2858億円増の48兆2975億円となった。

 9月は、ECB(欧州中央銀行)理事会での欧州債券買い入れに関する詳細の決定や、FRB(米連邦準備制度理事会)がFOMC(米連邦公開市場委員会)でQE3(量的金融緩和第3弾)を決定したことなどが好感され、NYダウ工業株30種平均は前月末比2.65%上昇した。TOPIX(東証株価指数)は同0.79%上昇した。外国為替市場では対ドルでは円高基調となったものの、対ユーロでは円安となった。投信協会の乾文男副会長は、資金流入額増加には市場環境の改善や新設ファンドの設定など複合的な要因が背景にあると指摘している。

 商品分類別の資金増減では、海外債券関連への資金流入が目だったほか、国内外の株式を投資対象とするものや、国内債券関連、国内、海外のREIT(不動産投資信託)関連などが増加した。また、日銀の買い入れ等を受け、ETF(上場投資信託)も資産増となった。一方、海外株式関連などで純資金流出が目立った。運用では、海外株式関連、国内株式関連がプラスとなった一方、海外REIT関連、海外債券関連などがマイナスとなった。

 なお、公社債投信を含む総合計では、資金が7カ月ぶりに減少した。キャッシュリザーブファンドなどが純減となり、公社債投信が純資金流出となったため。投信協会では、市場環境の改善や、9月は中間期末にあたり、資金需要が高まったことが一因ではないかと推測している。ただ、総合計の運用は2カ月ぶりに改善。純資産総額は4カ月連続で増加し、前月比1684億円増の58兆7469億円だった。
提供:モーニングスター社
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