ブラックロックのETF4本が東証上場、海外実績ある商品「円」で取引可能に

 ブラックロックのETF(上場投資信託)4本が5日、東証に上場した。4本はそれぞれ米国の超大型株、小型株、高配当株、そしてREIT(不動産投資信託)・不動産株に投資するETF。来年からNISA(少額投資非課税制度)が始まるのを前に、NISAの対象となる国内上場ETFのラインアップが豊富になったことで投資家の関心を集めそうだ。

 5日上場した4本は、米国超大型株指数に連動する「iシェアーズ 米国超大型株ETF(S&P100)」<1587.T>、米国小型株指数に連動する「iシェアーズ 米国小型株ETF(ラッセル2000)」<1588.T>、米国高配当株指数に連動する「iシェアーズ米国配当株ETF(モーニングスター配当フォーカス)」<1589.T>、米国REIT(不動産投資信託)・不動産株指数に連動する「iシェアーズ米国リート・不動産株ETF(ダウ・ジョーンズ米国不動産)」<1590.T>で、それぞれ信託報酬は0.20%、0.24%、0.40%、0.46%と低く抑えられている。

 4本はいずれも米国上場のETFとしてすでに実績がある商品だが、ブラックロックは今回JDR(日本型預託証券)形式で東証に上場することにより、円での取引を可能にした。海外上場ETFについては、国内証券を通じて取引する方法もあるが、外貨建てのETFを購入するため為替手数料がかかるなどコスト高になるのはネックとなる。その点、JDRで上場するETFへの投資は為替手数料が不要で、売買手数料が国内株式と同水準となるため、メリットは大きい。

 ブラックロック・ジャパン代表取締役社長の出川昌人氏は5日付リリースで、「NISAの実施などを控えるなか、グローバル株式市場へ投資を実現する既上場の4銘柄とあわせた『iシェアーズETF東証上場シリーズ』の8銘柄が、多様化する日本の投資家の皆様のニーズにお応えできるものと考える」と述べている。
提供:モーニングスター社
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