2月の株式投信は8021億円の純資金流入、2カ月連続で増加―2月の投信概況

 投資信託協会は13日、2月の投信概況を発表した。2月の単位型を含む株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は8021億円の純増と、年初から2カ月連続で純資金流入となった。運用増減も海外の株式市場が堅調に推移したことなどから5441億円増と、前月から増加に転じた。この結果、純資産額は前月比1兆3462億円増の64兆7400億円となり、こちらも増加に転じた。

 2月は、TOPIX(東証株価指数)が月末に前月末比0.74%減となった。日銀の金融政策決定会合で成長基盤支援の拡充が決定されたことなどは支援材料となったものの、2013年12月の機械受注(船舶・電力を除く民需)が市場予想を下回ったことや外国為替市場で円高が進んだことで輸出関連株を中心に下落した。一方、米国株式は、1月の米雇用統計で失業率が低下したことや、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長が議会証言で低金利政策を当面続ける意向を表明したことが好感されて上昇した。

 さらに、2月の米製造業PMI(速報値)が2010年5月以来の高水準となったことから、上げ幅を拡大した。外国為替市場では、ウクライナ情勢への警戒感から安全資産とされる円が買われたほか、1月の米小売売上高や米鉱工業生産指数が市場予想を下回ったことで円買い・ドル売りの動きが強くなり、円高・ドル安が進んだ。

 商品分類(投信協会の新分類基準)別の資産増減では、2月は国内株式や海外株式、国内不動産投信などに投資するファンドなどが純資金流入となった一方、内外株式や海外債券、内外債券に投資するファンドなどが純資金流出となった。運用では国内株式に投資するファンドなどがマイナスとなった一方、海外債券、海外株式、海外不動産投信に投資するファンドなどがプラスとなった。

 なお、公社債投信を含む総合計では、資金増減が2346億円増と8カ月連続で純資金流入となり、運用増減は5440億円増と、前月の減少から増加に転じた。純資産額は7786億円増の79兆6925億円となり、こちらも増加に転じた。
提供:モーニングスター社
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