<5つ星ファンド>「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信」、インフラ市場の拡大と高配当に着目(上)

 世界各国のインフラ関連企業に投資する「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース)年2回決算型」がモーニングスターレーティングで、2016年1月末基準で最高格付けの5つ星を獲得した。過去5年(年率)トータルリターンが14.33%とカテゴリー平均10.05%を4.28ポイントもアウトパフォームする優れたリターン。一方で、リスク(標準偏差)は5年(年率)で13.43とカテゴリー平均18.41よりも低い運用になり、運用の効率性を測るシャープレシオが1.06と高い成績になっている。

 同ファンドの特徴と運用のポイントについて野村アセットマネジメント アドバイザリー運用部シニア・ポートフォリオマネージャーの新井幸雄氏に聞いた。

 ――「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信」とは?

 世界各国のインフラ関連企業の株式、および、米国の金融商品取引所に上場されているMLP(マスター・リミテッド・パートナーシップ)などを投資対象とし、インフラ関連事業が得ている安定したキャッシュフローに基づく、高い配当に着目した運用を行っています。

 「インフラ関連投資」というと、エネルギー(おもに原油)などをイメージする方が多いのですが、当ファンドは、道路、電力・ガス、公益事業、鉄道など、幅広くインフラ関連に投資するという特徴があります。また、その時々のインフラ需要を見極め、投資効率の良い資産に組み替えることによって安定的な成長をめざしています。

 ファンドのコンセプトである「高配当インフラ関連株」とは、パイプライン、有料道路、通信網、送配電網、水道、などのインフラ資産を所有・運営し、安定的なキャッシュフローを確保し、そこから高い配当が期待できる企業を指します。エマージング諸国のインフラ開発投資などに注目し、高いリターンを狙う運用とは違います。

 そもそもインフラ関連は、通常の株式、債券、リートなどとは異なる値動きをする資産クラスとして考えられ、一般に、株式やリートなどと分散効果があるといわれます。そのインフラ関連の中でも高配当な銘柄をピックアップすることで、従来のグローバル株式とは異なるリスク・リターン特性のある資産クラスを提供したいという狙いがあります。

 ――実質的な運用を担うリーフ・アメリカ・エル・エル・シーとは?

 リーフ・アメリカ・エル・エル・シーは、ドイチェ・アセットマネジメント・グループの一員で、不動産およびインフラストラクチャーに関連する運用の専門チームです。ドイチェ・アセット・マネジメント・グループは、世界中に拠点を構えて、各地域で調査分析活動を行っています。

 社会インフラ投資や運営は、各地域の事情や規制の影響を受けるため、グローバルなネットワークは不可欠な存在です。ドイチェ・グループのネットワークは、グローバルなインフラ環境や規制を調査しフォローしていくのに十分なネットワークがあります。その情報を活用しながら、不動産やインフラ関連で優れた専門性を発揮してきたリーフ社の運用チームがファンドの運用を担当する体制です。

 運用の特徴としては、バランスの良いポートフォリオを持ちつつも、環境の変化に応じて、大胆に組み入れ資産のシフトを行うといったメリハリの利いた運用をしています。たとえば、一昨年はエネルギー関連への投資が手厚く、また、MLPへの投資比率も30−40%と高かったのですが、現在では10%以下の水準まで大胆に落としました。エネルギー関連の指標が弱くなるのをみてとり、公益事業セクターの投資比率を高めてディフェンシブなポートフォリオにシフトした結果です。このように、インフラ関連資産の性格を巧みに生かした柔軟な運用をしています。

 (下)へつづく
提供:モーニングスター社
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