<★★★★★>「東京海上Roggeニッポン海外債券F」、日系発行体の為替ヘッジ付き外債の魅力(下)

 「東京海上Roggeニッポン海外債券ファンド(為替ヘッジあり)」<2010012005>は、モーニングスターレーティングにおいて2016年1月末基準で最高ランクの5つ星<★★★★★>を運用する東京海上アセットマネジメントの債券運用部部長 グローバル債券運用グループリーダー、鈴木徹氏と、同ファンドのマザーファンドの運用を指図する東京海上Rogge社(本社:英ロンドン)の取締役・ポートフォリオマネージャーの都甲貴久氏に、ファンドの特徴と運用について聞いた。

 (上)からつづく

 ――日系発行体が発行する外貨建て債券の特徴は?

 鈴木 2015年に約6兆円規模の発行がありましたが、日本や米国の国債市場と比べるとそれ程大きな市場ではありませんが、近年、発行体がM&A(企業の合併・買収)を行うための資金ニーズなどもあり、市場は拡大傾向にあります。

 社債には国債利回りにプラスαの利回りが上乗せされていますので、利息収入も魅力の1つになります。海外の市場では日系発行体が発行する外貨建て債券は、企業の信用力に比べて利回りが高くなっている銘柄も散見され、投資妙味が高いものがあるのも1つの特徴と考えています。

 ――現在の運用環境は? また、当面の見通しは?

 都甲 年初からの中国経済の先行き懸念や原油の急落など、さまざまな不安要素が市場の動揺につながりました。このようなリスクオフ局面で、外貨建て社債のスプレッドは拡大しましたが、足元は落ち着きを取り戻しつつある状況です。

 今年1年を展望すると、米国が利上げ局面に入るなど世界的に景気回復へ向かう過渡期にあり、難しい局面にあるのではないかと思います。それだけに、銘柄選定にはこれまで以上に慎重に取り組み、より確信度の高い銘柄を選択して投資する必要があると考えています。

 国内に目を向けると、日銀のマイナス金利導入を受けて、円建て債券の利回り水準が一段と低下しています。このような中、少しでも高い利回りを獲得したいというニーズが強まり、円金利では期間が長い債券、あるいは、信用リスクを加味した社債などへの需要が高まっています。その流れが、為替ヘッジ付き外貨建て債券にも及んでおり、これまで以上に注目される資産クラスになるのではないかと期待しています。

 鈴木 「東京海上Roggeニッポン海外債券ファンド(為替ヘッジあり)」と、類似した運用方針で運用するファンドとして「東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)」<2009123001>(★★★、評価基準日:2月29日)があります。

 安定したトータルリターンと、過去5年(年率)のリスク(標準偏差)が同一カテゴリーで最低水準にあることなどを評価していただいて、ファンド オブ ザ イヤー2015の優秀ファンド賞を受賞しています。国債利回りにプラスαの利回り上乗せが期待できる外貨建ての運用商品として、「東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)」も有望な選択肢になると思います。
提供:モーニングスター社
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