4月の投信概況:国内債券ファンドはマイナス金利導入後初めての流入超過=投信協会

 17日に発表された投資信託協会の統計によると、単位型を含む株式投信の16年4月の資金流出入(設定から解約・償還を差し引いた増減)は3595億円の流出超過と、5カ月ぶりの純資金流出となった。なかでもETFからの純資金流出額が5157億円と、データが公表されている10年3月以来では2番目に大きい水準となった。

 株式投信の新商品分類別で見ると、4月は国内資産に投資するファンドが5376億円の流出超過と、こちらも5カ月ぶりの純資金流出となった。国内株式に投資するファンドは5911億円の流出超過となり、なかでも日経225連動型(ETF含む)は2846億円の流出超過、TOPIX連動型(同)も1118億円の流出超過となった。上旬に、日経平均株価が「アベノミクス相場」開始以降で最長となる7営業日続落を喫し、一時2カ月ぶりの安値を付けるなど国内株式市場が軟調に推移したことが背景にあるとみられる。一方、国内債券に投資するファンドは1月末のマイナス金利政策導入後2カ月間の合計で1161億円の流出超過となっていたが、4月は一転して226億円の流入超過となった。

 一方、海外資産に投資するファンドは483億円の流入超過と、2カ月連続の純資金流入となった。海外債券に投資するファンドは743億円の流出超過、海外株式に投資するファンドも499億円の流出超過と、それぞれ10カ月連続、6カ月連続の純資金流出となった。一方、海外REIT(不動産投資信託)に投資するファンドは1774億円の流入超過と、17カ月連続の純資金流入となった。

 公社債投信を含む公募投信は8731億円の流出超過と、2カ月ぶりに純資金流出となった。なお、月末の純資産総額は前月比1兆6971億円減少し、90兆7314億円となり、90兆円台を維持した。
提供:モーニングスター社
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