9月の投信概況:株式投信残高は過去最高続くも、国内株式の流入超過額は急減=投信協会

 13日に発表された投資信託協会の統計によると、17年9月の株式投信(単位型含む)への資金流出入(設定から解約・償還を差し引いた増減)は5881億円の流入超過と、4カ月連続の純資金流入となった。ただ、国内株式に投資するファンドの流入超過額が解約額の増加により大幅に減少したことから、株式投信の流入超過額は前月の1兆4823億円から急減した。月末の純資産残高は前月比2兆5725億円増の92兆1092億円と、8カ月連続で過去最高となった。株高が残高を押し上げたとみられる。

 株式投信のうち国内資産に投資するファンド全体では3731億円の流入超過と、3カ月連続の純資金流入となった。国内株式に投資するファンドは3747億円の流入超過と3カ月連続の純資金流入となったが、解約額の増加により、流入超過額は前月の1兆129億円から大幅に減少した。9月の国内株式市場では、日経平均株価が前月比3.6%上昇し、2年1カ月ぶりの高値水準を付けた。高値圏で利益を確定する売りが増えたもようだ。国内債券は228億円の流入超過と3カ月ぶりの純資金流入となった。国内資産複合型は63億円の流入超過と29カ月連続の純資金流入となった。一方、国内REIT(不動産投資信託)に投資するファンドは307億円の流出超過と3カ月ぶりの純資金流出となった。9月の国内REIT市場は、東証REIT指数が下落した。長期金利の上昇を受けて、資金調達コストの増加を嫌気した売りが優勢だった。

 株式投信のうち海外資産に投資するファンド全体では173億円の流出超過と、9カ月ぶりの純資金流出となった。海外資産を分類別に見ると、海外REITに投資するファンドが736億円の流出超過と4カ月連続の純資金流出となった。9月の米国REIT市場は、米長期金利の上昇が嫌気されて下落した。一方、海外株式に投資するファンドは569億円の流入超過と8カ月連続の純資金流入となった。海外債券に投資するファンドは178億円の流入超過と9カ月連続の純資金流入となった。海外資産複合型のファンドも153億の流入超過と18カ月連続の純資金流入となった。

 また、17年9月の公募投信全体(株式投信+公社債投信)への資金流出入は6157億円の流入超過と、5カ月連続の純資金流入となった。月末の純資産残高は前月比2兆6001億円増の105兆2320億円と、前月に続いて過去最高を更新した。
提供:モーニングスター社
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