投資主利益最大化めざす施策の一環として戦略的な資産入替により投資口価値の向上追求=スターアジア不動産

 スターアジア不動産投資法人を運用するスターアジア投資顧問の代表取締役社長である加藤篤志氏は、12月に開催された「モーニングスターセミナー〜J−REIT市場の魅力〜」で講演し、同社の強みと今後の運用計画について語った。講演の要旨は以下のとおり。

<実績を積み重ね機能拡充するスターアジアグループ>

 スターアジア不動産投資法人の母体である「スターアジアグループ」は、2007年にスタートし、現在も不動産投資活動を続けている。これまでの日本における累計投資額は約3,500億円で、現在は453億円を運用している。最近では、ファンドマネジメント機能のほか「学生専用レジデンス」の開発、オペレーション業務へ進出し、またアセット・マネジメント機能、不動産開発機能など不動産投資に関する機能の拡充をしており、スターアジア不動産投資法人の成長を支えている。

<戦略的な資産入替による分配金の増額と投資口価格への影響>

 スターアジア不動産投資法人は、さまざまなアセットタイプを投資対象とすることにより、収益の安定性と成長性を確保することを狙っている。現在、東京圏を中心に投資し、合計33物件、1,013億円の資産を保有している。1物件あたりの平均で30億円程度の中規模物件であり、これは流動性が高く、資産の入替も容易であるという特徴がある。個々の物件の状況や投資口価格の水準を見ながら、資産入替を決定しており、これまでに合計26億円の売却益を創出し、投資主に分配している(分配見込みも含む)。

 一口当たり分配金は、2019年1月期に3,580円、2019年7月期に3,400円と年間約7,000円を見込んでいる。現在の投資口価格(105,200円)での分配金利回りは6.64%になる。これまでに4回の資産入替による売却益をスペシャルボーナスとして上乗せ(予定分含む)してきたが、今後も継続して取り組んでいく。

 資産入替により売却益を生み出し分配金を増額するほか、収益の安定性の高い物件を取得、また、投資口価格に好影響であろう施策を繰り返してきた結果、投資口価格は堅調に推移し、上場来の比較では東証REIT指数を上回るパフォーマンスで推移している。

 Jリートでは、従来上場後1年足らずで資産の入替はあまり実行されていなかったが、私たちは、これを投資主利益の最大化に資する1つの重要な施策として位置付け、継続して実行することにより、投資口価格に好影響を及ぼしたと考えている。

<好調なオフィス、住宅の賃料引上げと優良物件の取得で成長めざす>

 現在保有するオフィスビルの賃料は右肩上がりで伸びている。昨今、多くの大型オフィスビルが建設されている中、中規模オフィスビルは建築費の高騰により採算の合うラインで建設することが難しくなっているため、新規供給が少なく需給がタイトになって賃料の上昇につながっている。

 例えば、私たちが保有しているオフィスビルの平均賃料単価は1坪あたり12,322円だが、この水準では新規でビルは建てられない。新築するのであれば、3万−4万円の坪単価でないと採算が合わないので、現在の供給不足の状態は継続することが考えられ、賃料に「のびしろ」があると考えている。

 住宅の契約賃料単価も少しずつ上がってきている。このような小さな積み重ねも重要な内部成長要因の1つであり、分配金の増額につながると考えている。また、物流施設は、長期の契約が多いが、今後の契約更新においては、少しずつでも賃料を上げて、内部成長を実現したいと考えている。

 外部成長においては、引続き物件を取得して資産規模を拡大していきたい。資産規模拡大により、格付取得の可能性や投資口の流動性が高まることが期待され、それらによって様々な投資家が投資対象とすることになれば、投資口価格上昇の可能性が高まる。これらを見据え、私たちは物件取得の準備を進めている。

 具体的には、現在、スポンサーが関連している4物件の優先交渉権を持っている。そのひとつに学生専用レジデンスがあり、175室、364ベッドという物件だ。海外からの留学生も含め需要が大きく、第2号案件も開発中であり、この物件についても優先交渉権を保有している。

今後は、更に外部成長の準備を進め、またオフィスや住宅における賃料上昇への注力などにより一層の一口当たり分配金の成長を目指していく。

 ぜひ、長期保有していただき、安定的な分配金の獲得に加えて、資産入替え等による分配金の増額、つまり「上乗せ分」をご考慮いただき、投資をご検討いただきたい。
提供:モーニングスター社
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