快走「ESG」−米国株年初来でプラス圏浮上、けん引役は…

 ESG(環境・社会・企業統治)関連ファンドのパフォーマンスが良好だ。米国に上場し、日本で購入可能なESG関連のETF「iシェアーズ MSCI米国ESGセレクトETF」(ティッカー:SUSA)は、連動指数の年初来リターンが23日までに米ドルベースで0.92%と、プラス圏に浮上した。一般的な米国株指数であるMSCI USAインデックスが−1.28%とマイナスに沈む中で相対的に堅調となっている。

 好調な値動きの背景にあるはテクノロジーセクターの比率を高めにしたポートフォリオだ。ナスダック総合指数が連日過去最高値を更新するなどハイテク株が足元で騰勢を強めている。SUSAのセクター別構成比率を見ると、5月末時点でテクノロジーが27.16%と最も高く、MSCI USAインデックスの同比率22.95%を上回り、セクター別では最大のオーバーウェイトとなる。

 ESGの格付けで高評価となった企業を100銘柄超組み入れる。市場全体に投資するインデックスファンドに比べて絞り込んでいる点が特徴。ESGの評価項目は全セクターで一律ではなく、各セクターに適した項目に基づき評価しており、精度を高める工夫がなされている。

 また、たばこやアルコール、ギャンブル、武器の売上が多い企業を除く、いわゆるネガティブ・スクリーニングも実施。ポートフォリオの組入上位は1位がアップル、2位がマイクロソフト、3位がアルファベットなどとなる。

 長期で見たパフォーマンスも優れる。連動指数の過去5年間のリターン(年率)は10.27%と、MSCI USAインデックスの9.84%を上回っている。また、モーニングスターレーティングは4ツ星と、リスクを考慮したリターンでも相対的に優位だ。

 米国籍のESG関連ファンド(ETF含む)の純資金流入額は1−3月に105億ドル(約1.1兆円)と、80億ドル弱であった19年10−12月期を上回り、四半期ベースで過去最高を更新した。コロナショックにもかかわらず流入基調が続いていることも、関連銘柄のパフォーマンスを押し上げる要因とみられる。
提供:モーニングスター社
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