5ツ星獲得の「BNYメロン・米国株式ダイナミック戦略ファンド」、際立つ市場下落時の優位性

 「BNYメロン・米国株式ダイナミック戦略ファンド」(愛称:亜米利加)のパフォーマンスが良好だ。21年5月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は17.41%でモーニングスターカテゴリー「バランス」平均の6.89%を10.52%上回り、カテゴリー231本中トップ。同月末に初めて付与されたモーニングスターレーティングは最上位の5ツ星となった。

 同ファンドは、米国の上場企業の中から、製造業セクター(一般消費財・サービス、生活必需品、ヘルスケア、資本財・サービス、情報技術、素材)関連企業の株式に投資する。加えて、米国株式市場のリスク選好度を日々分析・算出し、株価指数先物取引および為替先渡取引等を用いて実質的な米国株式の組入比率を−50%−+150%の範囲内で調整する。株式市場の上昇期待が高まっていると判断した局面では最大150%に引き上げて株式市場を上回るリターンの獲得を狙い、下落リスクが高まっていると判断した局面では組入比率を引き下げて下落リスクの抑制を図る。さらに、下落リスクが一段と高いと判断した局面では組入比率を−50%に調整し、下落局面でもプラスリターンの獲得を目指す。

 設定(18年5月17日)来のモーニングスターカテゴリーを見ると、実質的な米国株式の組入比率の変動を背景に、設定月から19年11月までは「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」となり、以降は「バランス」となっている。

 21年6月14日時点の設定来のリターンは62.45%で、参考指数とするS&P500(円換算ベース)の55.91%、カテゴリー「バランス」平均の20.25%をいずれも上回っている。設定来のリターンの推移を見ると、18年12月、及びコロナショック時の20年2月後半から3月後半にかけてという2度の急落時における同ファンドの優位性が際立っている。コロナショック時には、米国株式の実質組入比率を概ね−50%としていたことがプラスに寄与した。また、コロナショック直後の急ピッチな戻り相場では劣後したものの、コロナワクチンの接種開始などを受けた20年後半からの米国市場の上昇局面では市場と同水準の高い伸びを見せている。下落局面だけではなく、上昇局面のパフォーマンスも堅調である。

 同ファンドは、米国株式市場のリスク選好度に対する分析結果が外れた場合には下落幅が拡大する恐れもあるが、現時点はおおむね有効に機能している。米国市場ではテーパリング(量的金融緩和の縮小)が意識されており、株価が過去最高値近辺に上昇しているだけに、その動向・思惑次第で市場が大きく揺れる可能性がある。米国株式市場のリスク選好度分析を背景に優れたパフォーマンスを上げ、特に市場下落時の優位性が際立つ同ファンドに注目したい。
提供:モーニングスター社
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