トヨタAMが「未来創生テクノロジーファンド」を設定、当初募集金額は187億円超に

 トヨタアセットマネジメントは5月12日、「未来創生テクノロジーファンド」<2010051201>の設定・運用を開始した。同ファンドは、「生活テクノロジー」「産業テクノロジー」「地球テクノロジー」の3テーマに即した高成長が見込まれる「先進的テクノロジー」型の日本を含めた各国の株式に投資するファンド。当初募集期間中の募集金額は187億円超と投資家の人気を集めている。販売会社は宇都宮証券、東海東京証券、西日本シティTT証券、浜銀TT証券、ワイエム証券。年1回決算(5月10日、原則)。

 「未来創生テクノロジーファンド」は、主に「UBS未来創生テクノロジー海外株ファンド(適格機関投資家向け)」と「UBS未来創生テクノロジー日本株ファンド(適格機関投資家向け)」を通じて、ソフトウエア関連やバイオテクノロジー関連などの「生活テクノロジー」関連銘柄、クラウドコンピューティングなどの企業情報ネットワーク構築関連の「産業テクノロジー」関連銘柄、スマートグリッドなどエネルギー効率化や代替エネルギー開発や新農業技術開発関連といった「地球テクノロジー」について先進的テクノロジーを保有する国内外の企業に投資する。

 投資対象の2つの投資信託証券は、UBSグローバル・アセット・マネジメントが運用を行う。海外株式に投資する部分は、UBSグループの資産運用部門である「UBS AG」「UBSグローバル・アセット・マネジメント(チューリヒ)」に運用指図に関する権限を委託する。一方、国内株式に投資する部分については、日本のUBSグローバル・アセット・マネジメントが運用する・海外部分と日本株に投資する部分の比率については、世界全体のテクノロジー企業の時価総額のうち海外企業と日本企業の時価総額比率などを基本としながら、運用状況なども勘案してトヨタAMが決定する。2010年2月8日時点でのモデルポートフォリオ(実際の投資対象と異なる可能性がある)では、海外株式と日本株式の比率は、海外企業が88%、日本企業が12%となっている。

 同ファンドでは、未来を創生するテクノロジーとして「生活テクノロジー」「産業テクノロジー」「地球テクノロジー」関連の高い技術力や商品開発力を有する企業に投資するが、テーマ別配分では、地球テクノロジーが36%、産業テクノロジー13%、生活テクノロジー33%とほぼ等分になっている(2月8日時点、実際の投資対象と異なるケースがある)。ただ、各テーマの配分比率は当初の目標を設定しているわけではなく、複数のテーマに関連する銘柄も存在する。「3つのテーマが存在するが、例えば『スマートグリッド』関連などのサブテーマを導き出すガイドラインといった位置づけになっている」(投信営業部)といい、業種別の投資比率では電子装置・機器・部品が13.4%がトップとなり、ヘルスケア機器・用品が11.1%で続く。さらに、バイオテクノロジー9.1%、航空宇宙・防衛5.9%、医薬品3.4%など幅広い業種の銘柄を投資対象としている。

 一方、「投資対象の間口は広いが、最先端企業に注目する」(同)といい、モデルポートフォリオ(実際の投資対象と異なる可能性がある)の上位銘柄をみても、グーグルといった一般知名度の高い企業に加えて、輸血検査分野での試薬とシステム販売を手掛けるイムコア、エネルギーや水道業界向けの大手技術提供会社のアイトロンなど幅広い銘柄を投資対象とするなど、テクノロジー関連のテーマ型ファンドを手掛けているUBSグローバル・アセット・マネジメント・グループの調査力が生かされている形となる。

 実際のポートフォリオの構築にあたっては、世界の全上場銘柄からテクノロジーに関連する事業を展開する企業約900銘柄から1000銘柄を投資ユニバースとする。そのなかから、定量スクリーニングとボトムアップ調査をベースとした個別企業の長期でのキャッシュフローから株価の割安度を算出し、300絵銘柄から400銘柄に絞り込み、さらに投資魅力度から約150銘柄から200銘柄を投資候補として選別。最終的なポートフォリオは70銘柄から80銘柄程度で構築される予定。

 「『未来』を買うという、株式投資の基本に立ち返ったファンド」(同)と語るように、会社側では将来成長期待の高い先進的なテクノロジー関連銘柄に注目したことが当初募集金額の伸びにつながったとする一方、先進国中心のテーマ型ファンドという「わかりやすさ」も資金流入につながったとみている。

主な購入費用など
申込コース:「分配金受取りコース」、「分配金再投資コース」
申込手数料(上限、税込み):3.15%
信託報酬率(年、税込み):実質1.8375%程度
信託財産留保額:なし
提供:モーニングスター社
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