ドル高への賭けすぎにご用心=米モーニングスター

 株式や債券、商品などあらゆる資産の価格が大きく下落する中で、唯一明るい材料を挙げるとすればドルの上昇だろう。ここ数カ月でドルに対して他の主要通貨は大きく下落した。
 しかし、ドルの上昇は必ずしも良いことばかりではない。強いドルは米国の輸出企業にとって逆風となるほか、海外の資産を対象とした投資信託を持つ米国人にとっても好ましくない。以前はこうしたファンドを持っていれば、投資対象国の通貨が強くなりドルが弱くなることで利益を得られた。現在は、その流れが変わりドル高が進んだ結果、多くの投資家が外貨建て資産に投資するファンドを売るべきかどうか悩んでいる。
 ドルに対して他の通貨の値下がりが進むと予想し、為替ヘッジでリスクを回避していたファンドは少なからず存在した。世界の株式が急落する中で、これらの株式型ファンドもパフォーマンスの大幅な低下は免れなかったものの、為替ヘッジをしていないファンドに比べれば堅調な投資成績を残している。
 もっとも、ドルの継続的な上昇を見込んで利益を得ようとするファンドを購入するのはあまり賢明な選択ではないと思われる。そもそも通貨の動きを予測して為替ヘッジを講じるのは難しい。むしろ、国内外のファンドを複数保有することで、長期的にそれぞれのファンドの通貨の強弱がまちまちになるのを期待する方が、ドルの値動きを予想するよりも容易だ。(2008年10月28日付コラムを抄訳)


提供:モーニングスター社
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