「ウィントン・パフォーマンス連動満期時元本確保型ファンド2(豪ドル建)」―運用環境・詳細を聞く(2)

 ウィントン社の旗艦ファンド「ウィントン・フューチャーズ・ファンド」(米ドル建てシェアクラス)のこれまでのパフォーマンスを見ると、2008年10月末までの設定来約11年間は年換算で約19%の上昇。2007年は約18%上昇し、2008年は10月末までに約13%上昇している。ただし、常に上昇し続けることはなく、例えば今年7月以降10月末までには4%あまり下落している。これは小幅の下落であるものの、万能な投資手法ではなく、元本割れの価格変動リスクが伴うことには注意したい。

以下ではマーケットが乱高下する中、ウィントン社のパフォーマンスについて、ウィントン社にお話を伺った。
 直近の株式急落のような急激な市場の動きに対してどのように対応しているのですか。
「システムは予想外のイベントにもしっかり対応できるような仕組みをとっています。2008年9月はこれまでの約80年の中で金融市場がもっとも乱高下した月でしたが、ファンドはこのとき0.41%下落したにとどまり、月間のパフォーマンスは前月比ほぼ変わらずとなりました。このことは分散された先物ポートフォリオの重要性を証明しています。(米国同時多発テロがあった)2001年9月11日には、ファンドは1日で約11%の損失を被りましたが、翌営業日にはこの損失の半分以上を取り戻し、同年9月を4.64%の上昇で終えました」
 ウィントン社は運用モデルなどの研究を重視しておられますが、その詳細を教えてください。
「我々は、伝統的な運用者とは異なった方法で市場を分析します。我々は不可知論者であり、研究の成果と売買アルゴリズムの判断に従って投資を行います。強固な統計的研究が金融市場の動向についての最も有益で信頼するにたる情報をもたらすという原則に基づいてウィントン社は設立され、今でも同様に考えております。研究者による統計的な研究の成果は、投資家の皆様に収益を生み出すと考えられる短期、中期、長期の各トレンドを見出す助けとなります。
運用モデルを継続的に改善することができるように、自然科学の分野で様々な素養をもった100人以上もの研究者を採用しており、25を超える国々から博士号ないしは修士号を保有する人々を迎え入れています。その専攻もオペレーション調査、統計学、気候学、年金数理学、宇宙物理学、金融数学など多岐に渡ります」
「ウィントン社は投資家の資金をお預かりすることを長期的な委託を受けることと考えています。短期的には、マネージド・フューチャーズ戦略は素晴らしい月次リターンを上げもすれば、劇的な下落を経験することもありえます。しかしながら、過去11年に渡ってウィントン社は1月から12月までの暦年でみてマイナスを経験した年はありません」

一方、販売を行う三菱UFJ証券では、各地でファンド説明会を行うなど、一般的に運用手法がわかりにくいとされる「マネージド・フューチャーズ」戦略の説明を積極的に行っている。各地のセミナーでも熱心な顧客による参加が目立ち、リピーターの参加も多いという。また、他のヘッジファンドの運用手法に比較して、いわゆる借り入れによるレバレッジを大きく効かせる手法を採っていないことも、直近のマーケットの混乱の中では有利に働いたと見ている。
グリーンスパン・元FRB(連邦準備制度理事会)議長が「100年に一度の津波」と表現したように金融市場の混乱はかつてないほどの規模・深度であり、世界のヘッジファンドからも資金流出や閉鎖が伝わるなど厳しい環境下ではあるが、足元の大きな混乱もウィントン社の運用するファンドからの大きな資金流出にはつながっていないようだ。
ファンド詳細などは、三菱UFJ証券ホームページ(http://www.sc.mufg.jp/)。


提供:モーニングスター社
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