2010年は株式投信全体で約6兆円弱の資金純増――2010年の投信概況

 投資信託協会は1月17日、2010年12月および2010年の年間の投信概況を発表した。年間では、株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は5兆9772億円の純増となり、13年連続での純流入を記録した。一方、運用増減では3兆7564円のマイナスとなった。月ごとの運用増減でみると6勝6敗となり、増減の激しい年となった。この結果、純資産総額は2009年末比で4.42%増加(2兆2208億円の増加)し、52兆4645億円となった。2008年の世界金融危機で純資産総額が大きく減少したあとは、2年連続で増加している。

 投資信託協会副会長の乾文男氏は、「2010年は、運用面では不安定要因がある程度予想されていたものの、想定を超える動きとなった。しかし、6兆円弱の資金流入は頼もしい。2011年も楽観視はできないが、各国の中央銀行が適切な対策を打ち出すことで、運用面では一定のリスクを克服していけるのではないか」と展望した。国内公募投信全体では、純資産額は2009年末比で2兆2649億円増加し、63兆7201億円となった。

 株式投信(追加型)の商品分類別内訳では、ファンドオブファンズが5兆6790億円の資金純増(運用増減は1兆3530億円のマイナス)となり、前年比27.41%増となった、ETFも純資金増となったが、国内株式型、国際株式型、バランス型は減少となった。国内株式型と国際株式型は資金増減、運用増減ともにマイナスとなった。海外資産におおいては、各国の株式市場はおおむね堅調であったものの、主要通貨に対する大幅な円高進行が響いた形となった。

 12月の月間の株式投信の資金増減は、前月末比で3542億円の純増となり、20カ月連続での資金純増となった。運用面では、内外の株式市場は堅調だったものの、主要通貨に対する円高進行が影響したため、321億円のプラスにとどまった。この結果、純資産総額は前月末比3866億円増となった。また、株式投信(追加型)の商品分類別内訳では、ファンドオブファンズが前月末比6069億円の資金純増となり、20兆1084億円となった。ファンドオブファンズの純資産総額は2007年12月以来の20兆円台乗せとなった。
提供:モーニングスター社
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