日興AM 「投信窓販白書」発表(2)=「分配金に関する誤解根深い」との見方も

 日興アセットマネジメント(日興AM)の「投信窓販白書」では、ファンド販売担当者の意見や、顧客対応現場で感じた問題点などのファンド販売を取り巻く環境に対する見方をまとめている。特にこの意識調査を行った3カ月間は、リーマン・ショック後の世界的な金融市場の混乱期と重なっており、相場の急落を経験する窓口販売担当者の現場での見方、感じ方を伝えるものとして興味深いものとなっている。また、日興AMでは、この「投信窓販白書」をまとめるにあたり、ファンドの仕組み、特に分配金に関する誤解は根が深いとの意見を示している。

 「投信窓販白書」の中で、分配に関する質問として「『分配金が出ればその分基準価格が下がる』という基本的な理解が恐らく不十分で、『分配金とは元本のほかに付く利息のようなもの』という感覚だ」との質問を行った。この質問への回答では、「7割以上のファンド所有者がそう思っている」に28%、「5〜7割」が41%、「3〜5割」が23%と回答するなど、ファンドの仕組みの基本知識への誤解は根が深いとの印象を強くしたという。

 「販売担当者が考える次の10年」という項目では、「定期的に分配金を受け取るタイプのファンドは引き続き主役だと思う」との質問に対しては、「とてもそう思う」が25%、「まあそう思う」が62%と、そのほとんどが前向きの回答となった。一方、「銀行の投信販売は今までの10年よりも、もっと速いスピードで広がって行くと思う」との質問では、「とてもそう思う」は16%、「まあそう思う」は38%に低下(「あまりそう思わない」は43%、「まったくそう思わない」3%)、「銀行は今まで以上に、投信ビジネスに力を入れて行くべき」との問いでは、「とてもそう思う」19%、「まあそう思う」55%、「あまりそう思わない」24%、「まったくそう思わない」2%との回答となった。

 日興AMでは、08年9月から12月のマーケット環境が影響している可能性があるものの、実際の担当者とのディスカッションを考慮すると必ずしもマーケット急落のみの影響ではないとみられ、「(これまでの販売手法に)限界を感じている担当者もいるのではないか」(同)との考えを示している。
提供:モーニングスター社
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