岡三AMの「CTAマトリックスオープン」24日設定――「CTAファンドに投資、日々の流動性も確保」

 岡三アセットマネジメントが4月24日に設定・運用を開始する「CTAマトリックスオープン」(追加型/内外/その他資産)は、CTA(商品投資顧問業者)のファンドのパフォーマンスに連動する投資成果を目指す仕組みのファンドだ。
 これまでのサブプライム・ショック、リーマン・ショックと金融市場の大きな混乱時にも、CTAファンドは比較的堅調なパフォーマンスが目立った。日本でもCTAのパフォーマンスに連動するファンドは公募、私募でも投資家の注目を集めてきたが、販売単位の大きさや換金性などの面でやや個人投資家にとっては敷居の高い点が指摘されていた。
 一方、今回の「CTAマトリックスオープン」は「実質的にCTAファンドに投資しながら、日々の流動性を確保した国内初のファンド」(岡三AM)という点が大きな特徴となっている。
 年1回(4月23日)決算。信託期間は約5年(2014年4月23日まで)。販売会社は岡三証券、今村証券、大石証券、香川証券、ひろぎんウツミ屋証券。当初募集期間は4月23日まで。

 「CTAマトリックスオープン」は、主にドイツ銀行が公表する「マトリックス円指数」の騰落率に価格が連動することを目指すユーロ建て債券に投資する。「マトリックス円指数」とは、ドイツ銀行が選定した上限9つのCTAファンドのパフォーマンスを表すインデックスで、円ベースで公表される。上限9つのCTAファンドに分散投資することにより、リスク抑制と同時にリターン向上も期待できるという。
 投資対象のCTAファンドも業界トップクラスのファンドが含まれており、特定資産クラスのみに投資するファンドは指数に含まない方針。また、指数に含まれる各CTAファンドのパフォーマンスが最高値からの下落率が40%以上に達した場合には、指数の算出対象から除外するなど(ファンド数が9から減少する可能性がある)、よりよいパフォーマンスのCTAファンドが選別されることになる。各CTAファンドへの投資比率は均一になっており、半年に一度リバランスを行う。

 CTAは、上場先物やオプション、為替などを主な取引対象として運用を行い、商品先物から株式先物、債券、為替など幅広く投資を行うことが特徴。市場の方向性をとらえ、これに追随する投資戦略「トレンドフォロー戦略」を用い、上昇トレンドなら「買い待ち」、下落トレンドなら「売り待ち」の戦略を採ることで収益を得ることを目指す。高度なコンピューター・モデルを用いたテクニカル分析にも特色がある。トレンドの方向性が明確に出ている時には収益を上げやすい半面、方向感に欠けるもみ合い商状の時は収益を上げにくいという特徴を持つ。ただ、金融危機による市場の大幅混乱期でも、株式・債券といった伝統的資産クラスと比較して総じて堅調なパフォーマンスを示してきた。

「CTAマトリックスオープン」の主な購入費用など
 申込単位:各販売会社によって異なる(岡三証券では1万口(円)以上1万口単位)
 申込手数料(税込み、上限):4.2%
 信託報酬率(税込み、年):1.2075%
 その他費用:インデックス手数料、マトリックス円指数の管理運営費用などがかかる
 信託財産留保額:0.3%
提供:モーニングスター社
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