JPモルガンAM、単位型ファンド「JPMグローバル高利回りCBファンド」を7月3日に設定
JPモルガン・アセット・マネジメントは7月3日、単位型ファンド「JPMグローバル高利回りCBファンド」(単位型/海外/その他資産・転換社債)の設定・運用を開始する。「JPMグローバル・CB・オープン’95」(追加型株式投信/転換社債型)など、CB(転換社債)に投資するファンドで実績を有するJPモルガンAMが「より確実性のある銘柄」(投資信託部)に絞って投資を行うファンドになる。販売会社は三菱UFJ証券。募集期間は7月2日まで。信託期間は3年(12年7月2日まで)。
「JPMグローバル高利回りCBファンド」は、信用リスクと比較して相対的に「利回りが高い」と判断される世界のCB(日本を除く)に投資する。CBは、一定期間に定められた条件でその企業の株式に転換することが可能な社債。このため、「株式」と「債券」の中間的な性格を持つとされる。また、同ファンドでは原則フルヘッジを行い、円高時の下落に対応する。運用については、JPモルガン・グループのJPモルガン・アセット・マネジメント(UK)リミテッドが担当する。
サブプライム(信用度の低い顧客向け)ローン問題を発端とした世界的な信用収縮で、株式市場を筆頭に金融市場が大きな影響を受けたが、「特にCB市場には悪い要素が重なった」(投資信託部)という。株式市場下落の影響を受けたことに加え、社債市場で歴史上稀な水準まで信用スプレッドが拡大するなか、CBのパフォーマンス悪化でヘッジファンドによる投げ売りが出ており、リーマン・ショック後にSEC(米証券取引委員会)が株式のカラ売り規制を導入。これがCBアービトラージ戦略(CBを購入し、株式をカラ売りする)の巻き戻しを引き起こし、さらなるCB価格の下落を引き起こした。CB市場の利回りは現状、景気見通しの好転などによりやや低下しつつあるものの、いまだに高水準にある。
ただ、ヘッジファンドからの資金流入が復活してきている。加えて、「従来の債券や株式の投資家、プライベートバンクからの比較的安定的な資金が需要を埋めてきている」(投資信託部)といい、同じくCBを投資対象とする欧州のファンドにも資金流入の動きが出ているという。同ファンドは、利回りが高くなっているCBのなかでも、「信用力に対して利回りの高い」銘柄に選別投資する。「JPMグローバル高利回りCBファンド」のモデル・ポートフォリオ上の利回りは9.8%(為替ヘッジ後、09年5月8日時点)は、一般的な世界のCBインデックスであるUBSグローバルCBインデックスの利回り(6.1%、為替ヘッジなし)を上回る。組み入れ対象のCBの格付けは「BBB」から「BB−」程度とし、銘柄数は50−60銘柄程度とする。地域別構成比率では、欧州が5割超、アジア(日本を除く)が3割近くを占めるが、欧州は安定したCB発行体が多く、アジアでは信用力との比較で利回りが高い銘柄があるためとしている。
「既存ファンド(JPMグローバル・CB・オープン’95)で組み入れたCBではこれまでデフォルトがない」(投資信託部)と語るように、同社の調査体制には定評がある。銘柄の信用度などを精査し、将来の安全面を含めて組み入れ銘柄を決定する。今回の「JPMグローバル高利回りCBファンド」は、高い利回りでありながら、「より確実性のある銘柄、『債券』的な性格の強い銘柄が投資対象となる」(同)。為替のフルヘッジも同時に行うことで、より「下ブレ」リスクを抑えた設計となっている。JPモルガン・グループは世界的なCB運用の大手。ブローカーも務めており、CBの取引がまだOTC(店頭取引)が多いことからも、より条件のよいCBを見つけ、組み入れることができるというスケールメリットも享受できるという。
提供:モーニングスター社
「JPMグローバル高利回りCBファンド」は、信用リスクと比較して相対的に「利回りが高い」と判断される世界のCB(日本を除く)に投資する。CBは、一定期間に定められた条件でその企業の株式に転換することが可能な社債。このため、「株式」と「債券」の中間的な性格を持つとされる。また、同ファンドでは原則フルヘッジを行い、円高時の下落に対応する。運用については、JPモルガン・グループのJPモルガン・アセット・マネジメント(UK)リミテッドが担当する。
サブプライム(信用度の低い顧客向け)ローン問題を発端とした世界的な信用収縮で、株式市場を筆頭に金融市場が大きな影響を受けたが、「特にCB市場には悪い要素が重なった」(投資信託部)という。株式市場下落の影響を受けたことに加え、社債市場で歴史上稀な水準まで信用スプレッドが拡大するなか、CBのパフォーマンス悪化でヘッジファンドによる投げ売りが出ており、リーマン・ショック後にSEC(米証券取引委員会)が株式のカラ売り規制を導入。これがCBアービトラージ戦略(CBを購入し、株式をカラ売りする)の巻き戻しを引き起こし、さらなるCB価格の下落を引き起こした。CB市場の利回りは現状、景気見通しの好転などによりやや低下しつつあるものの、いまだに高水準にある。
ただ、ヘッジファンドからの資金流入が復活してきている。加えて、「従来の債券や株式の投資家、プライベートバンクからの比較的安定的な資金が需要を埋めてきている」(投資信託部)といい、同じくCBを投資対象とする欧州のファンドにも資金流入の動きが出ているという。同ファンドは、利回りが高くなっているCBのなかでも、「信用力に対して利回りの高い」銘柄に選別投資する。「JPMグローバル高利回りCBファンド」のモデル・ポートフォリオ上の利回りは9.8%(為替ヘッジ後、09年5月8日時点)は、一般的な世界のCBインデックスであるUBSグローバルCBインデックスの利回り(6.1%、為替ヘッジなし)を上回る。組み入れ対象のCBの格付けは「BBB」から「BB−」程度とし、銘柄数は50−60銘柄程度とする。地域別構成比率では、欧州が5割超、アジア(日本を除く)が3割近くを占めるが、欧州は安定したCB発行体が多く、アジアでは信用力との比較で利回りが高い銘柄があるためとしている。
「既存ファンド(JPMグローバル・CB・オープン’95)で組み入れたCBではこれまでデフォルトがない」(投資信託部)と語るように、同社の調査体制には定評がある。銘柄の信用度などを精査し、将来の安全面を含めて組み入れ銘柄を決定する。今回の「JPMグローバル高利回りCBファンド」は、高い利回りでありながら、「より確実性のある銘柄、『債券』的な性格の強い銘柄が投資対象となる」(同)。為替のフルヘッジも同時に行うことで、より「下ブレ」リスクを抑えた設計となっている。JPモルガン・グループは世界的なCB運用の大手。ブローカーも務めており、CBの取引がまだOTC(店頭取引)が多いことからも、より条件のよいCBを見つけ、組み入れることができるというスケールメリットも享受できるという。
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