7月の株式投信は純資金流入額減少も4カ月連続の純増、運用もプラス継続―7月の投信概況

 投資信託協会は8月13日、7月の投信概況を発表した。7月の単位型を含む株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は956億円増加し、前月の4192億円増から縮小したものの、4カ月連続の増加となった。運用も1701億円増とプラスを維持した。この結果、純資産総額は2カ月連続で増加し、前月比2657億円増の48兆1270億円となった。

 もっとも、7月の資金流入動向について、同月に新規設定された単位型の「グローバル優先証券ファンド(為替ヘッジあり)」の当初設定金額が700億円超となるなど、投信協会では「一部ファンドが資金を集めた側面もある」(投信協会の仁木清一・総務部長)と指摘している。

 7月は、6月の米雇用統計が市場予想を下回り米景気減速が懸念されたほか、スペインの国債利回りが上昇し欧州債務問題への警戒感が強まった一方、ドラギECB(欧州中央銀行)総裁によるユーロ防衛のためあらゆる措置を講じるとの発言が好感されるなど、好悪材料が交錯した。NYダウ工業株30種平均は前月末比1.00%上昇したものの、外国為替市場でドルやユーロに対し円高基調となったことが響き、TOPIX(東証株価指数)は前月末比4.39%下落した。

 追加型株式投信の商品分類別の資金増減では、ファンド・オブ・ファンズのほか、ETF(上場投資信託)を中心とするインデックス型が増加した。一方、バランス型や、国内株式型、国際株式型などは減少が目立った。運用では、ファンド・オブ・ファンズをはじめバランス型、国際株式型がプラスとなった一方、ETFを中心とするインデックス型、国内株式型などがマイナスとなった。

 前月好調だったETFは、7月は純資産総額が減少し、低調だった。投信協会では、国内株式の不振によりTOPIX連動型や日経225連動型などの運用が振るわなかったことに加え、ETFの分配金支払いが7月に比較的集中することなどが運用を押し下げる要因になったとしている。

 なお、公社債投信を含む総合計では、資金が5カ月連続で増加し、運用は2カ月連続でプラスとなった。純資産総額は2カ月連続で増加し、前月比2198億円増の58兆5771億円だった。
提供:モーニングスター社
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