「SGアラブ株式ファンド」運用のソシエテジェネラルAM、基準価格上昇は原油価格上昇大きいと(2)

 ソシエテジェネラルAMでは今後の見通しについて、国別ではカタール、サウジアラビアなどは期待でき、UAE(アラブ首長国連邦)のなかではアブダビ、このほかクウェートなどが有望と考えている。
 同ファンドはボトムアップ中心に銘柄を選別し、現地アナリスト3人で年130社を訪問するなど、豊富な企業調査を行う。企業選別では割安度なども重視するが、特に注意しているのが「流動性」だという。特に新興国企業の株式投資では流動性が重視されるが、「値動きが激しいことから、回転率を上げたほうがよい地域もある」(グローバル株式部)という。一方で、ソシエテジェネラルAMの日本法人では、中東市場の分析などマクロ経済に関連した情報提供を行うなど、シナジー効果を追求している。

 株価の先行きについては、サウジアラビアでの巨額のインフラ投資があり、実需として盛り上がっている点などから長期的に強気の見方だが、中東経済の下振れの可能性もあり、短期的には大きく上下する展開も想定。中東企業の業績については、企業によってバラつきが大きいといい、現状素材関連が厳しい半面、金融関連では明るい兆しが出ており、一部不動産も良好だという。サウジアラビアの企業などでは、当初の建設予定を前倒ししているところも出ているという。
 かつて大型不動産投資が有望視されていたドバイは、これまでの大型不動産開発が停滞するなかで、居住用不動産価格が若干戻りつつあるが、本格的な不動産価格の上昇は2010年以降との見方だ。資金の流出入の状況をみると、「2カ月前ぐらいから一部対面販売での資金流入が目立っている」(浜田直之・常務執行役員)といい、原油先物価格の上昇とともに注目を集めてきているようだ。



 4月からマザーファンドの運用を担当するソシエテジェネラルアセットマネジメント インターナショナル リミテッドがGLGパートナーズに売却されたことを受け、現在はGLGパートナーズが運用をしている。ただ、運用チームごとの移籍であり、運用体制、運用チームに関する変更はなく、運用哲学、運用プロセスは維持されている。
提供:モーニングスター社
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