「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」、純資産総額1兆円突破

 「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」<1998040105>の純資産総額が6日、1兆3億1200万円に達し、1兆円の大台を突破した。

 同日時点で1兆円を超える国内公募追加型株式投資信託は同ファンドのほか、「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」<1997121801>のみとなっており、同ファンドは2本目の1兆円ファンドとなった。なお、過去にはこの2本以外に、「短期豪ドル債オープン(毎月分配型)」<2003041801>など8本のファンドが一時的に1兆円を超えていた。

 「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」は1998年4月1日に設定され、15年を超える運用実績を有している。純資産総額の推移を見ると、設定から約7年は100億円に満たない期間が続いた。しかし、世界的に株高が進むなど投資家のリスク許容度が拡大し、外国為替市場でも円安が強まった2005年から2007年にかけて純資産総額は増加基調をたどり、リーマン・ショック前後の低迷期を乗り越えて2009年に1000億円に到達した。

 その後は各国中銀の金融緩和を受けて世界的に金利低下が進んだことにより、ハイイールド債のニーズが高まり、同ファンドへの資金流入ペースも加速した。2011年には5000億円を突破。昨年11月までの超円高局面で一時残高を減らしたが、その後円高修正が急速に進むと資金流入が再開し、きょう、遂に1兆円の大台に乗せた。利息収入が大きく、多額の分配金が見込めるだけでなく、リスク選好の場面では値上がり益も期待できるハイイールド債券ファンドへの人気が数年にわたって継続するなか、長期の運用実績を有する同ファンドへの資金流入が目立っている。

 リーマン・ショック後の資金流入を見ると、2008年末から2013年8月末にかけて、ハイイールド債券ファンド(★)には累計で5兆4121億円の純資金流入があった。その中でも、「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」は同期間に1兆460億円の純資金流入を記録するなど人気をけん引する存在だ。

 日本では、設定額が数千億円に上る一方で長期的には純資産総額が伸び悩んだり、減少したりするファンドが少なくない。こうしたなか、15年という長期で純資産総額を伸ばした同ファンドは、長期の運用実績が投資家に認められた数少ないファンドと言える。

★ハイイールド債券ファンドの定義はモーニングスターカテゴリーで「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」、「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジあり)」に属するファンド
★純資金流入のうち2013年8月分はモーニングスターによる推計
提供:モーニングスター社
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