4月株式投信は4カ月連続で純資金流入、純資産額は6年4カ月ぶり高水準―投信協会概況

 投資信託協会は15日、4月の投信概況を発表した。4月の単位型を含む株式投信の資金増減(設定から解約・償還を差し引いた増減)は7706億円の純増と、4カ月連続で純資金流入となった。運用増減は3238億円減と、3カ月ぶりの減少となった。この結果、純資産額は前月比4468億円増の66兆1020億円と3カ月連続で増加し、07年12月以来、6年4カ月ぶりの高水準となった。

 4月は、TOPIX(東証株価指数)が前月末比3.36%下落した。日銀の追加金融緩和期待が後退したことや、円高進展を受けて輸出関連株が売られたことなどから下落した。一方、米国株は、ハイテクやバイオといった成長株の急落が投資家心理の悪化をまねいて一時下落したものの、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長が低金利政策長期化の可能性に言及したことなどが好感されて上昇した。

 外国為替市場では、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨の内容が材料視され、米国の早期利上げ観測後退がドル売り材料となったことに加え、日銀の追加金融緩和観測が後退したため円高・ドル安が進んだ。

 商品分類(投信協会の新分類基準)別の資産増減では、4月は国内株式や海外不動産投信などが純資金流入となった一方、内外株式や内外債券などが純資金流出となった。運用では海外不動産投信や内外不動産投信などがプラスとなった一方、国内株式や国内資産複合などがマイナスとなった。

 なお、公社債投信を含む総合計では、資金増減が8050億円増と10カ月連続で純資金流入となり、運用増減は3238億円減と、3カ月ぶりに減少した。純資産額は4811億円増の80兆6450億円となり、3カ月連続で増加した。
提供:モーニングスター社
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