資金流入超は6カ月連続も、国内株式が大幅な純資金流出―6月の推計純資金流入
モーニングスターはこのほど、モーニングスター独自の推計による国内追加型株式投信の6月の純資金流出入額(ETF除く)をまとめた。6月は全体で3080億円の純資金流入と、6カ月連続の純資金流入となった。国際REIT型や国際債券型などへの資金流入が目立った一方、国内株式型が大幅な資金流出となった。
個別ファンドの純資金流入額をみると、第1位は「ドイチェ・高配当インフラ関連株(米ドル)毎」で、1098億円の純資金流入となった。同ファンドは3カ月連続して純資金流入額第1位で、2カ月連続で1000億円超の純資金流入額を記録している。13年8月以降は、毎月250円(1万口当たり、税引き前)の分配金支払いを継続し、安定的にインカム収入を得たい投資家のニーズに応える。純資金流入額の第2位は、6月に新規設定された「日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無)」で、534億円の純資金流入となった。世界各国の株式や債券に幅広く分散投資するバランス型ファンドで、市場環境に応じて柔軟に資産配分を変更する点が特徴だ。100億円以上流入した6月の新規設定ファンドは、同ファンドを含め4本で、5月から本数は変わっていない
一方、個別ファンドの純資金流出額ランキングをみると、純資金流出額は「ブラジル・ボンド・オープン(毎月決算型)」が292億円で第1位。「日興JPM 環太平洋ディスカバリー・ファンド」が291億円で第2位、「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」が275億円で第3位となった。「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」は3カ月連続で200億円台の純資金流出となり、資金流出傾向に歯止めが掛かっていない。また、ブラジル・レアルの通貨選択型ファンドも資金流出が継続。純資金流出額は、「野村 日本ブランド株投資(レアル)毎月」が219億円で第4位、「(通貨選択S)新興国債券<レアル>(毎月)」が164億円で第6位、「りそな米国ハイ・イールド債券F(レアル)」が145億円で第8位となった。
大分類別では、「国際REIT型」が1960億円の純資金流入で第1位となった。第2位は「国際債券型」で1544億円の純資金流入、第3位は「国際株式型」で1401億円の純資金流入となり、全般的に海外資産に投資するファンドに資金が流入している。「国際REIT型」については、米国で10年国債利回りが13年末に3%台に乗せた後、14年6月末時点で2.5%近辺と低下傾向にあることから、引き続き低コストでREITの資金調達が可能との見方が追い風。
カテゴリー別の純資金流入額ランキングでは、「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」が1855億円の純資金流入で5月に引き続き、第1位となった。前月に続き、上位の顔ぶれは大きく変わっていない。「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」が1108億円で第2位、「国際REIT・特定地域(為替ヘッジなし)」が1074億円で第3位に入った。前月との違いとしては、「バランス」が525億円の純資金流入で第6位となった点だが、これは個別ファンドの純資金流出額ランキングで第2位となった「日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無)」の影響が大きいとみられる。人気のハイ・イールド債ファンドなどに比べると、資金が集まりにくかったバランス型ファンドだけに、同ファンドへの資金流入が続くか注目される。
一方、カテゴリー別の純資金流出額ランキングで第1位となったのは、「国内大型ブレンド」で、1126億円の純資金流出となった。第2位は「国内大型グロース」で785億円の純資金流出。いずれのカテゴリーも5月は純資金流入を記録しており、6月に一転して比較的多額の純資金流出額を記録した点は注意が必要。6月に日経平均株価は3.62%上昇したが、1万5000円台では上値が重い展開が続く。政府の新成長戦略策定で株価の上昇基調を維持できるかが、ファンドの資金流入動向にも影響を与えそうだ。なお、新興国関連資産に投資するファンドの純資金流出傾向に変化はない。
提供:モーニングスター社
個別ファンドの純資金流入額をみると、第1位は「ドイチェ・高配当インフラ関連株(米ドル)毎」で、1098億円の純資金流入となった。同ファンドは3カ月連続して純資金流入額第1位で、2カ月連続で1000億円超の純資金流入額を記録している。13年8月以降は、毎月250円(1万口当たり、税引き前)の分配金支払いを継続し、安定的にインカム収入を得たい投資家のニーズに応える。純資金流入額の第2位は、6月に新規設定された「日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無)」で、534億円の純資金流入となった。世界各国の株式や債券に幅広く分散投資するバランス型ファンドで、市場環境に応じて柔軟に資産配分を変更する点が特徴だ。100億円以上流入した6月の新規設定ファンドは、同ファンドを含め4本で、5月から本数は変わっていない
一方、個別ファンドの純資金流出額ランキングをみると、純資金流出額は「ブラジル・ボンド・オープン(毎月決算型)」が292億円で第1位。「日興JPM 環太平洋ディスカバリー・ファンド」が291億円で第2位、「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」が275億円で第3位となった。「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」は3カ月連続で200億円台の純資金流出となり、資金流出傾向に歯止めが掛かっていない。また、ブラジル・レアルの通貨選択型ファンドも資金流出が継続。純資金流出額は、「野村 日本ブランド株投資(レアル)毎月」が219億円で第4位、「(通貨選択S)新興国債券<レアル>(毎月)」が164億円で第6位、「りそな米国ハイ・イールド債券F(レアル)」が145億円で第8位となった。
大分類別では、「国際REIT型」が1960億円の純資金流入で第1位となった。第2位は「国際債券型」で1544億円の純資金流入、第3位は「国際株式型」で1401億円の純資金流入となり、全般的に海外資産に投資するファンドに資金が流入している。「国際REIT型」については、米国で10年国債利回りが13年末に3%台に乗せた後、14年6月末時点で2.5%近辺と低下傾向にあることから、引き続き低コストでREITの資金調達が可能との見方が追い風。
カテゴリー別の純資金流入額ランキングでは、「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」が1855億円の純資金流入で5月に引き続き、第1位となった。前月に続き、上位の顔ぶれは大きく変わっていない。「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」が1108億円で第2位、「国際REIT・特定地域(為替ヘッジなし)」が1074億円で第3位に入った。前月との違いとしては、「バランス」が525億円の純資金流入で第6位となった点だが、これは個別ファンドの純資金流出額ランキングで第2位となった「日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無)」の影響が大きいとみられる。人気のハイ・イールド債ファンドなどに比べると、資金が集まりにくかったバランス型ファンドだけに、同ファンドへの資金流入が続くか注目される。
一方、カテゴリー別の純資金流出額ランキングで第1位となったのは、「国内大型ブレンド」で、1126億円の純資金流出となった。第2位は「国内大型グロース」で785億円の純資金流出。いずれのカテゴリーも5月は純資金流入を記録しており、6月に一転して比較的多額の純資金流出額を記録した点は注意が必要。6月に日経平均株価は3.62%上昇したが、1万5000円台では上値が重い展開が続く。政府の新成長戦略策定で株価の上昇基調を維持できるかが、ファンドの資金流入動向にも影響を与えそうだ。なお、新興国関連資産に投資するファンドの純資金流出傾向に変化はない。
提供:モーニングスター社