米ETFで「世界株式」の流入超過額が過去最高に、人気ファンドは日本からも購入可能

 米国における8月のETF(上場投資信託)の純資金流出入額(推定値)をみると、米モーニングスターカテゴリー「世界株式」が15.4億ドル(約1600億円)の流入超過となり、集計可能な2000年以降では過去最高水準となった。これまでの最高額は13年1月の7.8億ドルであり、8月はおよそ2倍。その他のカテゴリーでは「米長期国債」「新興国株式」「中国株式」などへの流入超過が目立っており、ETFでは高値更新が続いた米国株式から、債券、もしくは海外株式へと資金が移動している。

 「世界株式」に属する個別ファンドでは、「iシェアーズ MSCI ACWI ETF」(以下、ACWI)が6.8億ドルの流入超過と、断トツのトップとなった。ACWIは、日本を含めた先進国および新興国の大型・中型株を対象とした指数への連動を目指しており、世界の株式市場の85%程度をカバーする。エクスペンスレシオ(日本の信託報酬に相当)が0.34%と、低コストで世界の株式に分散投資を行えることから投資家の人気を集めており、8月末時点の純資産額は66億ドルと、過去5年間で約12倍に拡大している。

 ちなみに、「世界株式」に属するファンドのなかで、最もエクスペンスレシオが低いのは「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」(以下、VT)の0.18%となる。VTは世界の小型株までも投資対象としており、世界の株式市場の98%程度をカバーする。8月末時点の純資産額は36億ドルと、過去5年間で約9倍に拡大した。両ファンドは「世界株式」に属する典型的なアクティブファンドと比べて、米国をややアンダーウエートする一方、新興国をややオーバーウエートする傾向がある。なお、ACWIはナスダック、VTはニューヨーク証券取引所に上場しているが、両ファンドともに日本からネット証券などを通じて購入が可能となっている。
提供:モーニングスター社
Feature & Column 特集&コラム
  • 特集&コラム読み込み中です
このページのTOPへ
この情報は、ウエルスアドバイザー株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、安全性等について保証するものではありません。
また、このページは、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としてはいません。
このページで提供している情報、記事、画像、図表などの転用、販売、再配信は固く禁じます。

当サイトに表示されている広告の一部はヤフー株式会社に配信を委託しています。ヤフー株式会社から配信される広告が表示されるページを訪問した際には、ヤフー株式会社も同社のcookies情報を取得いたします。そこで収集されるcookies情報については当社に提供・開示されることはなく、ヤフー株式会社が定めるプライバシーの考え方にしたがって管理されます。くわしくはこちらをご覧ください。また、ヤフー株式会社から配信される行動ターゲティング広告についてはこちらをご覧下さい。