8月の米国籍ハイイールド債券ファンド、金融危機直前以来の3カ月連続資金流出

 8月の米国籍オープンエンドファンドの資金流出入(推計値・ETF含む、MMF、ファンド・オブ・ファンズ除く)をみると、「ハイイールド債券」の流出超過額が48億ドル(約5030億円)となり、リーマン・ショック前の08年3月以来となる3カ月連続の流出超を記録した。流出額は米モーニングスターの全カテゴリーのうち最大。7月の流出額109億ドルからは縮小したものの、依然として流出傾向が続いている。超低金利が続く日本ではハイイールド債券に投資するファンドが根強い人気を誇るが、米国では人気に陰りが見え始めた。

 また、流出超過額が第2位となった「バンクローン」は、ハイイールド債券と同じく金利上昇局面で強みを発揮する特徴があり、過去2番目の金額となる39億ドルの資金流出となった。ともに高い利回りを魅力にリーマン・ショック以降残高を積み上げてきた金融商品だが、今回の資金流出は8月の米金利低下で魅力度が下がったためと見られる。市場の予想に反して米低金利が一段と長引けば、ハイイールド債券やバンクローンにとっては逆風となる。
提供:モーニングスター社
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