追加利下げ実施の欧州市場に注目! 人気のREITでも資金シフトが進む可能性

 ドイチェ・アセット・マネジメントは、10月24日に「ドイチェ・欧州リート・ファンド(毎月分配型)Aコース(円ヘッジあり)/Bコース(円ヘッジなし)」(以下、ドイチェ・欧州リート)、同30日には「ドイチェ・先進国セクター戦略厳選株式ファンド(収益分配型)/(資産成長型)<愛称:ライオン王>」を新規に設定すると発表した。

 後者は、「クロッキーモデル」を用いた株式型ファンド。「クロッキーモデル」とは、ドイツ銀行グループが独自に開発した株価の割安度を測る指標のことで、機関投資家からはシンプル、かつ有効な指標として高い評価を受けている。

 「ドイチェ・欧州リート」は、欧州各国のREIT(不動産投資信託)および不動産関連株式を主要投資対象とする。8月末時点における国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向け、ファンドラップ向け、ETFなど除く)のREITファンドの純資産総額は9.7兆円となっているが、そのうち41%を北米型、33%をグローバル型、25%を国内(J−REIT)型が占めており、欧州型は1%にとどまる。代表的なREIT指数である「S&PグローバルREIT指数」の構成比率をみても、北米が63%、アジア・オセアニアは22%、欧州は14%となっており、ファンドを通じた欧州への投資はこれまではそれほど盛んではなかった。ただし、足元ではECB(欧州中央銀行)が9月にも追加利下げを行っており、REITと債券の利回り差拡大や景気回復を受けて資金流入が加速するとの期待が高まりつつある状況だ。

 こうしたなか、「ドイチェ・欧州リート」を新たに設定するにあたり、欧州REITの責任者兼リード・ポートフォリオ・マネージャーを務めるジョン・ハモンド氏が来日し、10月8日には東京国際フォーラムで開催の欧州セミナー「危機からの脱却、そしてこれから」のなかで、足元の欧州REIT市場や今後の見通しについて講演を行う予定だ。ハモンド氏が運用を行うルクセンブルグ籍のグローバルREITファンド(注)は、8月末時点のモーニングスターレーティング(定量レーティング)で5つ星を獲得するなど、良好な運用成績を収めており、その講演内容は注目される。また、当日は欧州市場の全体像やハイイールド債券市場の見通しなどについても各担当ポートフォリオ・マネージャーの講演が予定されており、欧州関連ファンドを保有している投資家や、今後の欧州市場の動向に注目している投資家など多くの投資家にとって大いに参考となるだろう。

(注)Deutsche Invest I RREEF Glbl RE Secs $FC
提供:モーニングスター社
Feature & Column 特集&コラム
  • 特集&コラム読み込み中です
このページのTOPへ
この情報は、ウエルスアドバイザー株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、安全性等について保証するものではありません。
また、このページは、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としてはいません。
このページで提供している情報、記事、画像、図表などの転用、販売、再配信は固く禁じます。

当サイトに表示されている広告の一部はヤフー株式会社に配信を委託しています。ヤフー株式会社から配信される広告が表示されるページを訪問した際には、ヤフー株式会社も同社のcookies情報を取得いたします。そこで収集されるcookies情報については当社に提供・開示されることはなく、ヤフー株式会社が定めるプライバシーの考え方にしたがって管理されます。くわしくはこちらをご覧ください。また、ヤフー株式会社から配信される行動ターゲティング広告についてはこちらをご覧下さい。