米国株に7%超の上昇余地、「バリューハンター」はこう攻める

 「米国株は割高ではない」――。DIAMアセットマネジメントが25日に開催したセミナーで、同社の株式運用本部上席ポートフォリオマネジャー林幸弘氏はこう指摘した。S&P500指数は株価の割高・割安度合いを示すPER(株価収益率)が現在16.5−17倍程度であり、依然として過去の平均PERの水準にとどまっているほか、企業は中東やウクライナ情勢の悪化を受けて業績を保守的に予想しており、上ブレ余地があるという。S&P500指数は米企業の増益に支えられ、現時点(24日終値)から7.5%ほど高い2150ポイントまで上昇すると林氏は見ている。

 米国株は25日こそ下落する場面があったものの、長らく続いている上昇基調を背景に、日本でも関連ファンドへの注目がいっそう高まってきた。DIAMアセットマネジメントは14年3月、米国株へ投資する「米国割安株ファンド(愛称:ザ・バリューハンター)」を設定。同ファンドは、著名な割安株投資家のマリオ・ギャベリー氏が創業した米ギャベリー社から投資助言を受ける。セミナーでは、日本法人「ギャベリー・ジャパン」の代表取締役社長である菊池光剛氏も講演し、「企業の相対的な価値ではなく、絶対的な価値を計算して投資する」ことが一般的な割安株ファンドとの差別化ポイントであるとした。

 実際に直近でも、独自の視点に基づき企業の絶対的な価値をいち早く見極める手法が奏功している。例えば、同社は米国企業のダイナミズムとも言えるM&A(企業の合併・買収)に投資機会を見いだしており、サントリーによる米蒸留酒大手ビーム社の買収を見抜いて先んじて投資したとされる。菊池氏は、米金利の本格上昇が始まる前に低コストで買収資金を調達する動きが加速するとして、「M&A市場の一段の活性化はファンドに好影響を及ぼす」との見方を示した。
提供:モーニングスター社
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