バンガードの米国上場ETF2本が新たに購入可能に、世界の小型株と米国債券が投資対象

 インデックスファンド運用最大手のバンガード・グループは19日、米国上場ETF(上場投資信託)の「バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)スモールキャップETF(VSS)」と「バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)」の金融庁への届け出を18日付で完了したと発表した。近日中にSBI証券、マネックス証券、楽天証券などの国内証券で購入可能になるという。

 VSSは米国を除く先進国と新興国市場の時価総額の小さい銘柄に分散投資するETFで、47カ国の約3300銘柄が対象となる。国別投資比率の上位では英国が15.5%、日本が13%、カナダが12.6%となっている。バンガードによると、金融庁に届け出が出されて国内証券で購入可能になった海外上場ETFの中で、先進国と新興国の小型株に投資可能なETFはVSSが初めてとなる。

 一方、BNDは米国の投資適格債券に幅広く投資する。残存期間1年以上の債券が主要な投資対象で、平均残存期間は6.5年となっている。発行体別の構成比率上位では政府機関モーゲージ債が38%、米国財務省・政府機関債が35.2%、社債が10.2%。トリプルAの格付けを得ている債券が全体の78.5%と大半を占める。
 米モーニングスターのETFアナリストは「08年のBNDの市場価格リターンは約6.9%であり、株式相場が大幅なマイナスリターンになったことを考えると非常に印象的なパフォーマンスだ」と指摘している。

 バンガードのETFは保有期間中に毎年支払う手数料が低い点が特徴。VSSの経費率(日本の信託報酬にほぼ相当するもの)は0.38%となっており、国際小型株ETF(米国籍)の経費率の平均値(0.64%)に比べて低く抑えられている。一方のBNDも経費率は0.14%で、比較対象となる米国債券ETF(米国籍)の経費率の平均値(0.24%)を下回る。
提供:モーニングスター社
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