3つ星以上に資金が集中、分散投資型の「のむラップ」などが新たに5つ星を獲得=ファンド情報

 国内公募追加型株式投信(確定拠出年金およびファンドラップ専用、ETF等除く)のうち、15年8月(以下、同月)末時点でモーニングスターがレーティング対象としているファンドは2646本(全ファンド中64%)、純資産総額では44兆円(同82%)となった。同月の純資金流出入額(推計値)では5つ星が885億円、4つ星は946億円、3つ星は561億円と、いずれも流入超過となる一方で、2つ星以下は合計で816億円の流出超過となった。同月末時点における純資産額が10億円以上で、かつ前月末とカテゴリーが同一のファンドは1751本で、そのうちレーティング上昇は116本、低下は124本、新規付与は11本となった。

 レーティングが上昇した116本のうち、5つ星は27本。そのうち、「のむラップ・ファンド」シリーズ「保守型」<2010031501>は、国内外の株式および債券、世界REIT(不動産投資信託)の5つのインデックスファンドに分散投資を行い、野村証券の助言を受けて市場環境に合わせて投資配分比率の見直しを行う「ラップ型」ファンド。世界同時株安となった8月のトータルリターンはマイナス1.96%となったものの、モーニングスターカテゴリー「安定」平均を1.01%上回り、下落局面での強さを見せた。同月末時点では、同シリーズの「普通型」<2010031502>、「積極型」<2010031503>がいずれも4つ星を獲得しており、シリーズ全体で良好なパフォーマンスを達成している。

 同じく新たに5つ星を獲得した「三井住友・アジア4大成長国オープン」<2007073109>は、基本配分比率は日本株25%、ベトナム株15%、インド株30%、中国株30%とし、インド株はアムンディが、その他の3資産は三井住友アセットが実質的な運用を行う。同月末時点におけるシャープレシオ(リスク調整後のリターン、数値が高いほど運用の効率性が高い)は、モーニングスターカテゴリー「国際株式・エマージング・複数国(為替ヘッジなし)」内で過去1年、3年がいずれもトップ。

 新規付与の11本のうち、5つ星はなく、4つ星が2本。そのうち、「アジアハイ・イールド・プラス(毎月)(H無)」<2012082701>は、ハイイールド債はJPモルガンが、転換社債はBNPパリバが実質的な運用を行う。同月末までの過去1年間のトータルリターンは12.10%と、モーニングスターカテゴリー「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」平均がマイナスとなる中でも大きなプラスを維持しており、転換社債への分散投資などが奏功した。
提供:モーニングスター社
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