eMAXISシリーズ20本目はストラテジックベータ型―国内の高ROE企業に厳選投資

 三菱UFJ国際投信は6日、同社のインデックスファンド「eMAXIS(イーマクシス)」シリーズの記念すべき20本目となる「eMAXIS JAPANクオリティ150インデックス」<2015110601>を新規設定した。同ファンドは、三菱UFJ信託銀行とドイツ証券取引所の子会社STOXX社が共同開発したストラテジックベータ指数「iSTOXX MUTB JAPANクオリティ150インデックス」に連動した投資成果を目指すもので、信託報酬等(税込み、監査費用等含む)は0.43%と国内インデックスファンド(注1)の平均を0.23%下回る。

 ストラテジックベータ指数は、従来の時価総額加重平均型の株価指数とは異なり、特定の戦略やルールに基づいて独自に算出された指数のことで、「戦略的な指数」とも和訳される。それらの指数に連動した投資成果を目指すストラテジックベータファンドでは、パッシブ運用とアクティブ運用の両方の性質を持ち合わせているため、低コストかつ高いパフォーマンスが期待されている。ストラテジックベータ先進国の米国では、15年10月末時点における純資産残高(注2)は約5680億ドル(約68兆円)と、過去5年間で約3.5倍(ストラテジックベータ型以外は約1.6倍)に急増している。

 eMAXISシリーズにおけるストラテジックベータ型ファンドはJPX日経400に連動した投資成果を目指す「eMAXIS JPX日経400インデックス」<2014040101>に次いで2本目となる。JPX日経400では、3年平均のROE(株主資本利益率)など定量要素に加え、社外取締役の選任(2人以上)など定性要素も加点しているが、JAPANクオリティ150では高ROE企業の中から、「資本に占める借入金の割合」「営業キャッシュフロー(本業から生み出されるお金の増減)の収益性」「利益の安定性」などの定量要素で優れた150社を厳選することで、投資リターンを重視するのが特徴である。独自銘柄では、日本航空(JAL)<9201.T>や江崎グリコ<2206.T>などを組み入れているものの、重複銘柄も多く、これまで多数設定されたJPX日経400関連ファンドとどの程度パフォーマンスの差が出るかに注目したい。

 (注1)国内公募追加型株式投資信託(確定拠出年金向けおよびラップ口座専用、ETF除く)のうち、投資信託協会の分類でインデックス型に分類されるファンド。15年10月末時点。
 (注2)米国籍オープンエンド(MMF、ファンドオブファンズ除く、ETF含む)
提供:モーニングスター社
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