１１日に発表された投資信託協会の統計によると、単位型を含む株式投信の１１月の資金流出入（設定から解約・償還を差し引いた増減）は８３２億円の流出超過と、１年ぶりに純資金流出に転じた。月末の純資産総額は、運用収益を加えると前月比５８２９億円増加し、８２兆５７１０億円となった。

　株式投信の新商品分類別で見ると、１１月は国内資産に投資するファンドが１３２３億円の流出超過と、こちらも１年ぶりに純資金流出に転じた。国内株式に投資するファンドは２４０９億円の流出超過と、年初来で最大規模の純資金流出となった。なかでも日経２２５（日経平均株価）連動型のインデックスファンド（ＥＴＦ含む）は、日経平均株価が月末にかけて２万円台に接近したことで利益確定の動きが広がり、１９７６億円の流出超過となった。

　一方、海外資産に投資するファンドは４５７億円の流出超過と、３カ月連続で純資金流出となった。海外債券に投資するファンドが８０７億円の流出超過と、５カ月連続の純資金流出となったほか、海外株式に投資するファンドが４００億円の流出超過と、１８カ月ぶりに純資金流出に転じた。一方で、海外ＲＥＩＴ（不動産投資信託）に投資するファンドは７７７億円の流入超過と、１２カ月連続の純資金流入となった。

　なお、公社債投信を含む公募投信は１７７２億円の流入超過と、２９カ月連続で純資金流入となった。純資産総額は前月比８４３４億円増加し、月末の９８兆８７６５億円となった。
提供：モーニングスター社